2012-01-01から1年間の記事一覧

「良い頭」の使い方

ご無沙汰しているうちに年末になってしまいました。 2012年を振り返ると、スポーツ関係者としてはロンドン五輪などがビッグイベントではありましたが、個人的には何と言っても山中教授のノーベル賞受賞と、そのことで明らかになったさまざまな事情が印象的で…

トルシエ、ジーコと同じだ!!

白河の清きに魚も住みかねて、もとの濁りの田沼恋しき これは、江戸時代、混乱を招いた老中・田沼意次の政策を改め「寛政の改革」を推進した松平定信の厳しい締め付けを皮肉った狂歌です。松平の治世で確かに世の中はクリーンに変わったものの、何かと息苦し…

裏まで読んで想像力を働かせて

選挙の公示がありました。選挙で「勝ちたい」というのはスポーツの試合と同じで、候補者、政党はさまざまな戦術、戦略を使って戦います。 サッカーでは、アイコンタクトとか、ゾーンプレスだとか、フラットスリーだとか、心地よい響きの「看板」があると「何…

カウンターアタック

先日、「カウンターアタック-返し技・反撃の戦略思考」(大修館書店、1500円)を上梓しました。 執筆にとりかかったきっかけは、南アフリカW杯でベスト16に進出した日本代表の戦術がカウンター狙いであったという点が批判されたことです。振り返ってみれば、ア…

ちょっと残念でした

神奈川県リーグを戦う港北FCは先日、リーグ首位のチームと対戦しました。 その相手チームは元Jリーガーがゴロコロ。つい最近までプレーしていた選手までいて、我ら素人軍団とは別格のメンバー構成。プロのはるか手前でその道で生きることを断念した雑草たち…

子どものシミュレーション

先日、とある少年サッカー大会5・6年生の部の主審を務めました。黄色対赤、なかなかいい試合でした。ただ、好ゲームに水を差すかのようなことがありました。 ライン際のクロスプレーでどちらが最後に触れたのかがはっきり確認できない場面。それは主審の私が…

野球にもシミュレーション?

驚きました。あるんですね、野球にも。審判の判定を欺くシミュレーションが。 サッカーでは、あたかも相手のファウルで倒されたと見せかけてファウルの判定を受け、FKやPKを得るシミュレーションというブレーがあります。卑怯で汚い手だとして、大変嫌われる…

野球ファンの皆さん、よくわかりませんよ!

プロ野球の日本シリーズたけなわです。巨人が2連勝ということです。そのニュース聞いても「そうだろうな」としか思えません。「なんでもアリだからな....勝ってあたりまえでしょ」としか思えないわけです。 今シーズン、巨人は有力選手の入団に際して、5~10…

ケンカする価値もない

4回前のこの欄で、小学生のチームが母校の高校のグラウンドで「試合をした」ことが咎められ、2ヶ月の使用停止というという前代未聞の処分を受けたことを報告しました。 過去40年にわたって慣行されてきたことであり、現行の利用細則にもその由が記載されてお…

vsブラジル

ブラジル戦、0-4のうちPKとCKからディフレクトして決められた点は不運でしたが、内容は完敗です。以下、感想をまとめます。 1.つなぎがつなぎで終わっていた フランス戦では局地的な細かいバスワークが大きな展開まで発展することがありましたが、今回はそれ…

vsフランス

フランス戦1-0の勝利、少し驚きましたね。いくつか感想を書いておきましょう。 1.開始直後のプレスをよくしのいだ。 フランスが試合開始と共に激しくプレスをかけてきました。さすが、現役時代泥臭いハードワークでならしたデシャン監督のチームだな、という…

どちらがいいのか.....

秋、サッカーシーズン真っ盛り。私が指導する子どもたちのチームも各大会に参加しています。そこでいつも考えさせられる事。 市のリーグは膨大な数のチームが参加するため、春の試合の成績をもとに1部、2部にわけて進行します。もちろん、春で好成績を挙げて…

勘違い

先日、プレミアリーグの解説をさせていただいているCS局・Jスポーツに、四十代の女性から「永井洋一さんの解説について」というメールが寄せられました。 私の解説の中の言葉の使い方の誤りを指摘するものでした。「役不足」という言葉についてのご指摘です…

ほとほと参りました

港北FCの下部組織、小学生のチームが、私の母校の高校から「校庭の利用禁止2ヶ月」という処分をうけました。 理由は「試合をしたから」ということだそうです。曰く、学校開放でのグラウンド貸し出しについては「試合」は想定されていないのに、それに反して…

ジーコの指導が結実

日本代表、イラク戦に勝利しました。 イラクの監督ジーコは前日本代表監督。ジーコが就任当時、指導の中で強調していたのは、監督の指示だけに盲目的にに頼らず、自主的にプレーやゲーム構成を臨機応変に変えていく力の養成でした。しかし、当時の批評家たち…

フェアとは何か?

パラリンピック陸上競技200mで2位になったピストリウス選手が、1位のオリベイラ選手の義足が長すぎるのではないかと抗議しているそうです。 ピストリウス選手は義足のバラリンピック選手ながら、普通の五輪にも参加しました。彼の五輪参加については議論が百…

ヴェンゲルさん、ぜひ考えて!!

プレミアリーグ・アーセナルが開幕から連続2引き分けとエンジンがかかりません。華麗なパスワークが持ち味のチームなのですが、その売り物のパスワークが「ただパスが回るだけ」の状態にになってしまっています。 中盤の核アルテタの他、ディアビ、そして新…

香川デビュー

香川がマンチェスターUでスタメン、フル出場デビューしました。本来トップのポジションにつくべきイングランド代表のウェルベックをサイドに追いやり、サイドのレギュラーだったヤングと、鳴り物入りでアーセナルから移籍したファン・ペルシーをベンチに座ら…

目的と手段のバランスシート...日本サッカーを象徴した試合内容

なでしこ、残念でしたが、いい試合だったと思います。バーを叩いた2本のシュートがもう少し軌道が違っていたら....とか、宮間さんのFKをハンドで防がれた場面でPKを取ってもらえれば...とか、たら、れば、はあります。しかし、圧倒的な体格差、体力差がある…

「つなぎ」で墓穴の男子。なでしこは力道山的戦い方に期待

男子サッカー敗れました。 大津の思いきりの良いシュートが決まったまでは良かったのですが、後がまったく続きませんでした。それどころか、「つなごう」とする時の 横や後ろへのパスミスが目立ち、メキシコに嫌な形でボールを奪われる回数が多くなりました…

自分たちのサッカー????

なでしこジャパン、巧みな試合運びでブラジルを下しました。ホゼッション率は何と30%台だったとか...。こうした試合、主導権を握られる展開から.....と評されますが、時々、考えてしまいます。 だって、相手が攻めに重心を傾けて、攻め、攻め、と来るところ…

無気力試合じゃないんですか?

昨日の五輪男子サッカー、せっかく深夜に見ていたのに、あまりのつまらなさに何度、寝そうになったことか....。DF陣はよくがんばっていましたが、攻撃陣のひ弱さはひどかったですね。見応えがあったのは大津くらい。あとは、まぁ「もういいよ」と言いたくな…

カウンターが武器ですが.....

五輪代表、モロッコにも勝って2連勝です。永井選手、流れの中では少しミスも目立ちましたが、ここ一番、持ち味の速さを活かす場面で結果を出しましたね。清武選手、未だにバススピードと突破の意欲に難ありですが、あのアシストはフワフワキックでOKでした(…

遅くなりましたがスペイン戦です

遅まきながら、ここのところ忙しくてなかなか書けなかった五輪サッカーのスペイン戦について。 スペインならびにバルセロナのサッカーについて、究極のサッカーであり、覆すことの出来ない理想のサッカーというような評価をする人がいます。いったいどこがあ…

なでしこ白星発進

なでしこジャパン難しい緒戦を制しました。 前半の半ばまでは体格に勝る相手のプレスとタテ、タテにボールを入れて走り込んでくる戦法に手を焼きましたが、相手の勢いが一段落してからは、得意のパスワークが生きてきました。 1対1では体重とウエスト周りが…

気になります

最近、TVのCMを見ていてとても気になることがあります。「これはCMの演出です」という類のメッセージ。 イケメンの佐藤健君が出演している光フレッツのCM、寝ている健君の周囲を天使の姿かわいい女の子たちが飛んでいます。そこに「これは....」の文字。そん…

再び、いじめについて

よくよく思い起こしてみれば「あれはイジメだったな」という体験を小学校、中学校でしています。もちろん、私は「している」側ではなく、「されている」側。 ある日突然、クラスの中心人物がその取り巻きの「その他大勢」に指示するか示し合わせるかして、無…

いじめは大人がつくる

いじめのニュースが連日報道されています。 もうすでに皆さんもお感じのことと思いますが、学校、教員委員会といった、いやしくも「教育」を表看板に掲げている人間たちの、吐き気を感じるほどの醜態を見せられると、「我が子をあんな輩の下に預けていいもの…

拙著の重版と区大会

先日、拙著「賢いスポーツ少年を育てる」が重版されたことをお知らせしました。光栄なことに「少年スポーツ、ダメな指導者バカな親」も重版が決まったとの連絡を受けました。こちらは第7版になるそうです。お読みいただいた方、本当なありがとうございます。…

スペイン優勝

スペイン優勝しました。当初は連覇は難しいと思っていましたが、見事です。 スペイン連覇の最大の要因は、何と言っても筆頭の刺客となるべきだったドイツのつまづきでしょう。誰もが勝つと予想した準決勝でイタリアに敗れてしまいました。 ドイツのイタリア…