自分たちのサッカー????

 なでしこジャパン、巧みな試合運びでブラジルを下しました。ホゼッション率は何と30%台だったとか...。こうした試合、主導権を握られる展開から.....と評されますが、時々、考えてしまいます。
 だって、相手が攻めに重心を傾けて、攻め、攻め、と来るところは織り込み済みで、それをがっちり受け止め、そこに生まれるスキをつこうという意識は統一されています。ですから、そういう形でこちらが主導権を握っている、と考えることもできるのです。
 しかし、メディアは一様に、「それはなでしこのサッカーではない、本来のバスサッカーを」と表します。そうでしょうかね。いつ何時でも「本来の」と称する一定の戦い方ができて、それでいて必ず勝つなんて、できるんでしょうか?。そういう夢物語みたいなことを言っているから、「いいサッカーをしたのに負けた」などというような事があるのではないでしょうか。
 私は、「相手がどうであれ自分たちのサッカーをする」などという主張は、「それしかできない」ということの裏返しだと思っています。ちょうど、リードされて時間がないのにバルセロナが相変わらずバスを丁寧に繋ごうとするように.....。いつ何時でも同じ事をするよりも、「今日の相手にはこう戦う」「この試合はこう戦う」ということが実践できるームのほうが、ずっと成熟していると思うのですが...。

 さて、男子チームのエジプト戦。またまたカウンターとセットプレー絡みで結果を出しましたね。ボゼッションから綺麗に崩すなんてことにまったくこだわっていない。むしろ、泥臭い守備からのシンプルなカウンターと、セットプレーで立派に結果を出している(なでしこブラジル戦の先制点もセットプレーからでしたね)。どうするんでしょうね、こういう結果に対して、ポゼツションだとか、バスサッカーだとか、本来の形、だとか言っているメディアたちは。
 そう思っていたら出ましたよ、決定打が。超辛口で知られるあの?人が(笑)すご~く面白いこと言ってましたよ。曰く「まだ横綱ではなく、大関なのだから、今の戦い方でいい」。な~るほど、相当苦しいですが、さすがにそれでメシを食っているだけあって上手い言い方ですね(笑)。ということは、このまま勝って金メダル取って横綱になったら、まずいんじゃないの???。でもそうか、仮に頂点に立っても「いやいや内容は横綱じゃないよ」と厳しいこといえばいいのか(笑)。「まだまだ宿題ありますよ」は常套句だもんね。
 相手が神様じゃない限り、人間のやることからはいくらでも挙げ足は取れますからね。「辛口」のネタは永遠に見つかるでしょうね(笑)。