気になります

 最近、TVのCMを見ていてとても気になることがあります。「これはCMの演出です」という類のメッセージ。

 イケメンの佐藤健君が出演している光フレッツのCM、寝ている健君の周囲を天使の姿かわいい女の子たちが飛んでいます。そこに「これは....」の文字。そんなメツセージが何で必要なの? 「本当に小さな女の子の天使がいるんだ」と思い違いしてしまう人がいるということですか? そして「あの子たちはどこで会うことができますか」ってな問い合わせがスポンサー企業の広報部にでもとどくってこと?
 自動車会社の ミニバンのCMもそう。みんなで出かけるぞ~と走っている車の後ろを釣り道具だとか遊び道具だとかついてくる、という演出。そこに「これは...」という断り書き。バケツや釣り竿が公道を走ることがあると信じちゃう人がいるってこと? 。ばかばかしい。
 そんなこと、いちいち断らなきゃいけないの?って思うことすごく多いですよ。裏返すと、いちいち断っておかねば、やっかいなことになる、という現実があるのでしょうね。「演出です」って断ってなかったから、子どもが本当にバケツが走ると信じてしまったではないか、どうしてくれるんだ...ってなクレームが来るということなのでしょうね(笑)。
 こうして大人たちが、鵜の目鷹の目で挙げ足を取ることを考え、一方で責任を回避するためにバカバカしいほどの予防線を張るという世界を展開していれば、子どもだって歪んだ考えを身につけて育ちますよ。少なくとも、いじめを止めようなんて、心のスイッチのon・offだけで動くことはしなくなる。みな利益、不利益を最優先して行動することになる。イヤですね~。