老害、ここに極まれリ

 さんざん汚いお金の動かし方をして、逃げ切れない証拠をつきつけられて、「だから次の選挙には出ません」と言いに来た人。普段は「文句あるのかよ」とでも言いたげな強面をガンガン突き出すのに、今回はまさに「蚊の鳴くような声」で書いたものを棒読み。

 記者の質問には「家来」のように従えた人が横で代弁。「この人が言いたいことはこういうことです」とばかりに、まるで同時通訳(笑)。きっと、一人で喋らせると抑制できずに何を言い出すかわからない、という危機感があったのでしょうね。

 でも残念ながらその心配は現実化してしまいました。「お辞めになる理由には年齢的なものもあるのですか」という質問に「年齢の制限があるのか、オマエもこの年になるんだ、バカヤロウ」ですと。

 歩く姿もヨタヨタ、背中は丸まり、会見でまともな受け応えができず、代弁してもらった末に感情を抑制できずにキレて暴言を吐く。こんな哀れな老人に国の大事なことを委ねていいんでしょうかね。この老人が影響力を持つとされる政党が国の行く末を決めていいのですかね。

 老害とはまさにこのことでしょう。

 私も多くの老害を見てきました。口うるさいとか、話が長いとか、記憶の弱さが周囲に迷惑をかけるとか、何かとキレやすいとか、その程度のことなら何とか対処ができるのですが、何と言っても一番困るのが老害を振りまく人が何がしかの「権力」を握っている場合。的はずれな判断や、あからさまに感情的なことで権力を振りかざされると、周辺の人々は心底、参ってしまいます。

 でも考えてみると、年が若くても老害と同じようなことで周囲を困らせている人も結構います。言い出したら聞かない、頑なに自分の考えを変えようとしない、過去の成功体験に固執する、自分の思うようにいかないと感情を乱す、などなど。

 年齢だけは老害を振りまいてもおかしくない域に達してしまった私...。気をつけなければ。いや、もしかしたら既に老害を振りまいているのに自分では気がついていないのかもしれません。そんなときにはみなさん、どうか箴言してください。多分「バカヤロウ」なんてキレたりしませんから(笑)