サッカーにも脳化社会が....

養老孟司さんの言説は常に真理をついていて、それを読み聞きする私たちの視点を豊かにしてくれます。「バカの壁」とならんで最近、特に納得する養老先生提唱の説は「唯脳論」「脳化社会」です。 今の社会はすべからく脳で生み出された理論によって作られてい…

老害、ここに極まれリ

さんざん汚いお金の動かし方をして、逃げ切れない証拠をつきつけられて、「だから次の選挙には出ません」と言いに来た人。普段は「文句あるのかよ」とでも言いたげな強面をガンガン突き出すのに、今回はまさに「蚊の鳴くような声」で書いたものを棒読み。 記…

豪胆なFWよりも草食系MF ?

先日、Jユース出身の有能な選手が「やりたいのはボランチ。だけどいつもFWをやらされてきた」と不満げに語っていました。 私が「日本サッカーは一億総MF化した」と言い始めてすでに20年超。その傾向は未だ続いている感じがします。ピッチの中央付近でパスを…

日本のスポーツと「声」

少年サッカーの大会でよくある風景。ウォーミングアップのときから子どもたちがチームで声を揃え、大声を張り上げます。「1.2.3.4…」とリズムを取っていることもあれば、「いくぞ!」とか「ファイト!」とか、気勢を上げる掛け声をかけている場合もあります。…

同意のある、なし。

巷を賑わしている男性有名人の女性問題。サッカー選手にまで飛び火しています。 嫌がる相手、拒否する相手を無理やりに…なら完全アウト。社会的地位や立場を利用してそうならざるを得ないような状況に追い込んだ果てに…というのも完全アウト。別の要件で会う…

アジアカップ-2

日本vsイラン、単純にイランの方が強かった、文句なしで。 延長120分を戦った後、中二日だというのに恐るべき体力と気力のイラン。さすがに後半は息切れするだろうと見ていましたが、とんでもない、後半のほうが日本を上回っていました。「切り札」と目され…

アジアカップ-1

まずベトナム戦4-2を受けて、日本の苦戦を強調しベトナムを称賛する声が聞こえましたが、私にすれば????ですね。 GKのミス絡みでの2失点は確かにいただけない内容でしたが、4得点は全て見事に相手守備を切り崩して挙げたもの。完膚なきまでに崩壊させていま…

二筋の光

新年早々、辛いニュースが続き、無神経に「おめでとう」と喜びあえないお正月になってしまいました。 そんな重苦しい空気の中にも「よかったな」と思える出来事がありました。羽田空港での事故で炎上した旅客機から三百名を超える乗客が無事に脱出したことで…

日本のスポーツの夜明け

2023年はスポーツの明るい話題に溢れていました。 まず野球のWBC。各チームのエース級がフォア・ザ・チームに徹した姿が印象的でした。もちろん、村上選手や吉田選手の打撃、源田選手の頑張りなどなど感動プレーを上げればキリがないのですが、私は特にあの…

ありがとう中村俊輔

先日、中村俊輔選手の引退試合が催されました。 彼と同年代のレジェンドたちが集結した豪華な顔ぶれ。ペナルティエリア付近で直接FKが与えられるよう「わざと」ファウルになるようなプレーを引き出すという、ピッチ上の全員が暗黙の了解をしている粋な演出。…

追悼、山田太一さん

脚本家の山田太一さんが逝去されました。 ありふれた日常の中に人や社会の真理を問うような仕掛けが組み込まれているドラマをいくつも世に送り出してくれました。私は山田さんが描くストーリーの大ファンで、改めて数えてみたら書棚には18冊もの山田作品が並…

あの子が...

Jリーグ・ルヴァンカップはアビスパ福岡が優勝しました。予算規模が3倍もある浦和レッズを倒した見事な采配を見せた長谷部茂利監督。歓喜に包まれる彼の姿を見て感慨もひとしおでした。 長谷部君(笑)を初めて見たのは彼が小学生の時。横浜市の古豪・FC本郷の…

殺戮の実態

最初の写真は航空機による爆撃です。次の写真はイスラム国戦闘員が捕虜となった民間人を処刑する直前の写真です。どちらが残酷かと問えば、ナイフで首を斬りつける二番目の写真のほうが残酷だと思う人が多いでしょう。 航空機による無差別爆撃で失われる命は…

心神喪失 ?

京アニ放火事件の容疑者に対して責任能力うんぬんの話がでています。この事件のようにとても残虐な犯罪が起きたとき、その手口の異常性から犯人は「心神喪失」状態で責任能力がなかった、とする見解が弁護団から出されることがあります。 心神喪失というので…

追悼、サー・ボビー・チャールトン

イングランドサッカー界のレジェンド、ボビー・チャールトンさんが逝去されました。 私がサッカーの「ワールドカップ」を知ったのが66年大会。その大会でイングランドは優勝し、チャールトンさんはチームの大黒柱でした。当時の私はまだ子どもでサッカー知識…

それぞれのレベルの低さ

ジャニーズ事務所問題。 おぞましい行為をデビューと登用の引き換え条件にしていた創業者と、その少年虐待の果てに業績が上がることを黙認していた事務所と、視聴率を稼ぐためにその悪魔の所業を見て見ぬ振りしていたTV局と、海外メディアが指摘したことに便…

畜舎と同じだ

大学生運動部員の大麻事件が続いています。今回は大麻ですが、これまでも部内のしごき、いじめ、暴力、一気飲みによる急性アルコール中毒、集団による痴漢、女性への性的暴行などが起きていて、およそ最高学府で学びフェアプレーを標榜する活動に勤しむ人間…

追悼、金子勝彦さん

8月20日に元テレビ東京アナウンサーでサッカー実況のレジェンド・金子勝彦さんが逝去されました。 1968年から放送された「三菱ダイヤモンドサッカー」は、野球全盛だった日本で唯一、ヨーロッパを中心に海外サッカーを放送してくれる番組でした。前後半一週…

こんなに悲しい笑顔はない...

釘付けになって目を離すことができない写真があります。78年前、終戦の3ヶ月前の5月18日14時30分頃に撮影された特攻隊員の笑顔の集合写真です。あと30分で出撃というときに撮影されたそうです。 左から2番目の隊員は撮影者に「御両親様、昭和二十年五月十八…

緻密な芸術作品のような井上尚弥選手

井上尚弥選手、すごいですね。本当にすごい。ボクシングというスポーツを戦略的、科学的に考え、合理的な計画を立てて緻密な準備をし、結果に結びつける。見事です。 井上選手の最大の武器は強烈な右ストレート。先日のフルトン戦でもその右ストレートの見事…

ダメダメばかりで印象↘️

フロンタウン生田という施設を利用しました。Jリーグ・川崎フロンターレが運営している施設です。施設自体はよいものだと思いました。人工芝ピッチ二面に室内テニス場、ダンススタジオなどが併設され、子ども連れ家族が遊べる公園も付帯しています。しかし、…

高齢化社会の現実

とある日中、とても久しぶりに横浜市営バスを利用しました。 席はいくつか空いていましたが立っていると、次の停留所から高齢者が数人乗ってきました。何人かがシルバーシートに着席したのですが、座らない男性の高齢者がいます。「空いているのだから座れば…

本当に異次元なんでしょうね...

異次元の少子化対策? 異次元というからには、3次元の世界で生きている我々の常識では到底理解できないような、とんでもないことが起きるというレベルでなくてはなりません。「ええっ、日本ってそんなに思い切ったことやってしまったの!!!」と先進諸外国の首…

親バカとバカ息子

「親バカ」は人類共通です。いや生物共通かもしれない。 我が子のことになると、親は誰でもバカになる。この話をするときにはいつも「私がその典型的な例です」と付け加えます。私自身、娘のことになると紛れもなく親バカになるという自覚があるからです。 …

動画のシャワーを浴びて育つ子どもたちの将来

連休中に行きつけの美容院で髪を切っていると、親に付き添われた子ども客が次々に入店し、計3人が私の左右に座りました。この店では、子どもが髪を切っている間、DVDなど映像ソフトを用意します。 私の左右で一斉に子どもたちの視聴が始まりました。小学校3…

追悼・坂本龍一さん

坂本龍一さんの音楽の多くはシンプルなメロディーの繰り返しです。しかし、次の繰り返しには別のアレンジが加わり、その次の繰り返しではまたさらに違うアレンジが加わりと、曲が進むにつれて音の彩りがどんどん豊かになっていきます。 単純な変化の足し算で…

この親にしてこの子あり

WBC大いに楽しませてもらいました。 大谷、吉田、佐々木、近藤、ダルビッシュ...挙げればキリがないほどの好プレー。そんな名場面の数々とは別に、私たちに明るい話題を振りまいてくれたのがヌートバー選手のキャラクター。いつも明るく、誰とでも仲良く、ポ…

マスク着脱で示されるもの

マスク着脱が個人の判断に任されることになりました。 ですがスポーツの現場では未だに「こんなことやるの?」ということが続いています。 まずは、試合、大会に参加するときの名簿提出。かつて感染が拡大している頃、感染者が出たときにその人と同じ会場にい…

追悼ペレ

ペレが亡くなりました。今のサッカーファンには「昔のスーパースター」ですが、我々の世代にとってはまさに神のような存在でした。 私が初めて映像でペレの勇姿を見たのは66年イングランドW杯の記録映画「ゴール」でした。中学1年生くらいの時に、旧サッカー…

「戦後」から「戦前」になった

W杯で大騒ぎしている傍らで、とんでもないことが進行していました。現在"世界第3位"の軍事力をさらに増強させましょうと。そして、その軍備の中で「敵基地攻撃」の武器もどんどん配備しましょうと。恐ろしいことです。 殴り合いになりそうなときに「こっちは…