2010-01-01から1年間の記事一覧

ポーツマスと試合の進め方

4月11日に解説担当した試合はFAカップ準決勝トッテナムホットスパー(スパーズ)vsポーツマスでした。今シーズン好調で現在5位につけ、チャンビオンズリーグ出場権獲得の4位以内を狙っているスパーズと、不調のどん底、かつ経営破綻のペナルティとして勝ち点9…

日本サッカーの悪しき象徴

4月7日の日本代表はひどい試合内容でした。岡田監督の手腕うんぬんを批判する向きもありますが、私はもっと根の深い問題があると感じています。 最も大きな問題は、日本の選手がゲームをしていないという点です。ゲームとは競い合いであり、相手を凌ごうとす…

ポゼッションとドリブル突破

4月3日(土)に解説担当したプレミアリーグはマンチェスター・ユナイテッドvsチェルシー。リーグ優勝に大きく影響する大一番でした。試合は2-1でチェルシーが勝利しましたが、その得点シーンに、現在、日本のサッカー界が最も意識しなければならない要素が詰ま…

スポーツと文化

3月28日のプレミアリーグ解説はバーンリー対ブラックバーンの対戦でした。最初に担当を告げられた時「???このカードを観たい人いるのかな」と思いました。アーセナル、チェルシーなどの有名チームならともかく、日本ではあまり知名度のないチームどうしの対…

サンダーランドとファウルの新基準

14日のプレミアリーグ解説で担当したのはサンダーランドvsマンチェスターシティでした。サンダーラントが位置するノースイースト(英北東部)のチームが受け継ぐプレースタイルは、寒冷な気候と同地域の人々の実直な気質が反映されてか、非常に激しくタフであ…

ポーツマス、マン-U、ヴェルディ、アカデミー賞

7日にJスポーツで担当した解説はFAカップ・ポーツマスvsバーミンガムでした。ポーツマスはクラブの経営難でプレミア降格確実、それどころかチーム存続の危機に直面しているチーム。一方バーミンガムは、最近、香港の実業家がオーナーとなり、大金の投入を約…

バーレーン戦と都知事

消化試合。本来、ただスケジュールをこなすだけに意味のある試合。そんな試合に、これほど「本気」で取り組まねばならないほど、日本代表は窮地に追い込まれていたようです。いわゆる「海外組」を呼び寄せてベストメンバーを並べた布陣。対するバーレーンは…

セントラルMFと日本のボランチ

イングランド・カーリングカップ決勝はマンチェスターUが2-1でアストンビラを下し優勝しました。アストンビラも健闘しましたが、やはりウエイン・ルーニーという絶対的なストライカーの有無が勝敗を分ける最も大きな要素だったと思います。 もう一つ、感じた…

心理という難題

2月20日のプレミアリーグ、素晴らしい守備とタイミングの良い球離れでマンチェスターUを3-1と攻略し、18歳のロドウェル、20歳のゴスリングが得点するという嬉しい成果も手にしたエパートン。その好調そのままにヨーロッパリーグも快勝と思いきや、25日には一…

国母選手問題のその後(メディアの姿勢)

服装やメディアへの受け答えで騒動を起こした国母選手に対して、一時、擁護論的な報道が相次ぎました。それらには主に二つの流れがありました。一つは、難病に苦しむ友人への募金活動などに奔走した国母選手を取り上げ「ああいう態度を示したけれど、実はい…

アーセナルの失点とレフェリング

欧州チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦1レグで、イングランドのアーセナルがポルトガルのポルトに1-2で敗れました。ポルトの決勝点は素速くリスタートした間接FKからでしたが、このFKの判定そのものと、FKが蹴られた時のレフェリーの立ち位置は不審…

国母選手の問題

冬季五輪スノボー代表・国母和宏選手の服装問題にまつわる行動が取り沙汰されました。本人がかねてから語っているとされる話を総合すると、そもそもスノボー自体が既製の伝統的な概念に対抗するライフスタイルを持っていること、また、国母選手自身が周囲が…

港北FCと日本代表と韓国代表

私が率いる神奈川県リーグ2部のチーム「港北FC」は14日、社会人選手権決勝トーナメントで0-1と敗退してしまいました。相手は格上1部リーグのチーム。中盤で組織的なゾーンディフェンスを行い、相手が「仕掛け」のパスを入れてきたところを絡め取ってカウンタ…

東アジア選手権・日本vs香港

2月の夜の雨、とても寒かったですが、試合の内容もとても寒かったです。オシム監督以来、「人もボールも動くサッカー」が実践されているようですが、確かに人とボールは動いているものの、対戦相手が怖がる場所になかなか人とボールが動いていかない。一番、…

フットボールスビリットについて

タイトルに「フットボールスピリット」としたのは、常にフットボールに求められた精神を忘れずにいたいという私の信条があるからです。 1863年、イングランドで設立されたThe Football Association(The FA)は、それまで学校ごと、地域ごとに異なっていたフッ…

朝青龍とJ・テリー

朝青龍が引退しました。横綱の解雇という前代未聞の汚点を残すより、自ら身を引いたという形式にしたほうが万事、収まりがよいという判断でしょう。 これまで数々の不祥事を起こし、その度に「品格」を問われていた朝青龍ですが、相撲協会は毅然とした態度が…