この親にしてこの子あり

WBC大いに楽しませてもらいました。

大谷、吉田、佐々木、近藤、ダルビッシュ...挙げればキリがないほどの好プレー。そんな名場面の数々とは別に、私たちに明るい話題を振りまいてくれたのがヌートバー選手のキャラクター。いつも明るく、誰とでも仲良く、ポジティプ。

いいやつだな~、友だちの中に一人いてほしいタイプだな~と、誰もが感じたことでしょう。日本語もあまり話せないのに、いつも笑顔ですっかりチームに溶け込み人気者になっていました。

どうしてあれほどフレンドリーに振る舞えるのか...。

答えはすぐにわかりました。お母さんでした。

TVインタビューに応じる度に、ガハハと笑って楽しくおしゃべりする母親の久美子さん。周囲にいる誰かれなく笑顔で懐の中に飛びこんでいきます。疑いとか、詮索とか、警戒といった概念など自分の辞書にはないと言わんばかりの「下町のオバチャン」的な振る舞い。

ああ。この母親が普段からこうして人をオープンに受け入れる姿を見せているから、それを見て育った息子も同じようにできるのだな、と納得しました。

長年、子どもと接する仕事をしてきて、ある程度の確信を持って言えることは「子どもの行動は、やはり親で決まる」ということです。

子どもの親に会って話してみると「なるほどね」と思うことがしばしばあります。遺伝的な性格、気質という部分もそうですし、考え方、行動の傾向なども、古来、言い古された「この親にしてこの子あり」という表現に納得することが多いのです。

親から受け継ぎ、親の行動を見て自然に培われたものが、ヌートバー選手のように周囲をハッピーにするものであればいいですね。

「ラーズ、明るくポジティプなママでよかったね」