W杯-3

 アルゼンチンを破ったサウジの勢いがありましたが、決定力がいまいちの感じ。実況はサウジ攻勢のイメージで進んでいましたが、私はレバンドフスキーが一発決めてポーランド勝ちの予感がしていました。

 そしたら、サウジにPK。VARを確認しての判定でしたが、ポーランドDFはちゃんと足を引っ込めていて蹴ってはいない。確かに「触れて」はいるけど。これ「蹴った」としてPKにするはひどいでしょう。解説の名波氏らも皆が口を揃えて「僕が審判なら取りません」。でもPK。

 キッカーのアルドサリのアップを見た途端、「こりゃだめだ。失敗だ」と確信。予想通りGKシュチェス二ーの好セーブでPKは失敗。アッラーの神が「ズルして得点してはダメ」と思召したか?

 そうこうしているうちにレバンドフスキーが抜け出してビッグチャンス。GK直前でボール浮かしてかわした後のターンから素早い折返しが見事。走り込んだ選手がズバリと決めて1-0。

 そして最後はDFのわずかなコントロールの乱れを見逃さず、簡単に奪い取ってダメ押し。あまりカッコいい得点ではありませんでしたが、腐るほどゴールネットを揺らしてきた得点マシーン・レバンドフスキーもW杯初得点ということで感涙でしたね。

 

 メッシ、激しいマークに苦しんで、いつものように相手を翻弄するプレーは少なかったですが「ならば」ということで、相手が寄せてくる前に鋭く振り抜いた左足。まるで「針の穴を通すように」とはまさにこのこと。ボールは糸をひくように右ゴールポスト脇に吸い込まれていきました。

 その前にもFKを直接狙ったプレー。相手GKの攻守に阻まれましたが、弾道を追っていくと間違いなくゴール左上角に正確に向かっていました。恐るべしメッシのキックコントロール。一瞬でもチャンスがあれば100%狙ったところにボールを飛ばせる技術にはただ感心するばかりでした。

 2点目。メッシがドリブルで仕掛けるかと身構えるメキシコDF前に、拍子抜けするほどあっさりと早い球離れ。受けた選手がペナルティ内に鋭く切り込み、ワンフェイクでボールを右に動かすと鋭く早いフォームでシュート。ボールは見事にゴール右隅に。

 DFを抜き切らずに瞬時にボール一個分のコースを確保してシュート、というシュートのお手本のようなプレー。こういうの日本の若者はぜひ真似してほしいですよ。難しいリフティングや曲げたキックの練習なんかしなくていいから。