二十年一日のごとし

 ブラジル1-3、ベルギー0-1。順当な結果。
 二つともキックオフと同時にプレッシング。少し慌てる相手。でもまぁ慌ててはいるけど、決定的な形を作らせたりシュートを打たせたりはしない。「あれっ、意外とやるな日本。ちょっとめんどくさいな」という程度。だけどそれを「嫌がらせている、苦しめている」と自分本位の解釈をする。
 その状態を90分続けられるならOK。一試合を通じて相手に好きなようにサッカーをさせなかった...ということで、とりあえずの評価はできるでしょう。しかし、世界の強豪チーム、それぞれの選手たちは一流チームで、格下に捨て身でガンガンチャレンジされることは日常茶飯事。それをどのように耐えて、どういうポイントでチャンスの芽が出てくるかを熟知している。勝負は90分、だから「ここだ」という勝負どころで決めればいいとじっくり待つ。
 そして実際、「ここだ」というところで見事に決めてくる。かたやニホン、「ここだ」というところで絶対に決められない。ブラジル戦の浅野の空振り、あれ素人? ほんとにプロなの? ペナルティマークの横でドフリーで決められないFWって、プロとして給料もらっていんですか?ベルギー戦でもボールを持てば取られるし。そもそもスピードが売りというけど、スピードでぶっちぎったプレーってありましたかね? ホントに速いの?あの人。
 ベルギー戦の杉本のシュート、何とかならんのかね、あれ。DFに寄せられて怖くなって仕方なく早く打っちゃった...てな印象。とても相手DFを切り裂く...なんて迫力ない。ブラジルのジュズスもベルギーのルカクも、日本のハードマークに苦しんでいたけれど、でも、ちゃんと決めて帰る。これがストライカー。 
 全体で「健闘」という雰囲気があって、「もう一歩」という印象を残して、でも決めるところを決めきれず、逆に相手には決めるべきところを決められる、という試合は、初出場のフランスW杯アルゼンチン戦、クロアチア戦で存分に味わったわけ。バティストゥータの決定力、シュケルの決定力はさすがだな、と。あのように決めるべきところを決めることがこれからの日本の課題だなと。
 ああ~あれから19年...もう綾小路きみまろの世界だね(笑)。あのころのゴン中山の方がまだ決定力はあった。浅野、杉本のプレーはもう悲惨そのもの。恥ずかしくてW杯に出せないでしょあれじゃ。
 きっとまたロシアでも「あそこで決めていれば」というプレーがいくつかあって、「日本よく頑張りましたが残念ながらグループリーグで敗退」ってことになるでしょうね。二十年一日のごとし。
 ブラジル戦を分析したドゥンガが「前線からのプレスは相手に応じてすべきこと。ブラジルにしかけてもムダ。かえってスペースを突かれる」と看破していたのに、あのうるさい解説者(笑)は「もっと前からガンガン、プレス行けよ~!!!、どうしたんだよ!!コンディション悪いのかな。行かなきゃだめだよ!」と連呼。プレーは二流だけど、解説は三流以下(笑)。その話を子どもたちも聞いているのだから、責任持って見識のある話をしてほしいですよね。