名采配、迷采配

プレミアリーグチェルシージョゼ・モウリーニョが戻ってきて、采配の妙を堪能させてもらっています。
 この人のチームづくりには、きちんとしたブランと狙いがあり、一試合ごとの戦略がはっきりしていておもしろい。昨期チャンピオン・マンチェスターUと対戦した試合(結果は0-0)は、攻守にわたって彼の「意図」が感じられて痛快でした。
 マン-Uのモイーズ監督はとても優秀な監督ではあるのですが、前任者ファーガソンの偉大な影と、一流選手のアピール合戦の狭間で苦労している様子。香川は完全に構想外のようですね。そりゃそうでしょう。逃げバスが多すぎますもん。仕掛けがないですもん。闘っているというイメージ全然ないですもん。あれでは、必死になって実績をつくろうとするモイーズの眼には止まりません。今の彼には「育てる」などいう余裕は全然ないですから。

 さて、我が港北FC、遅まきながらようやく二勝目を挙げました。お盆休み返上で練習したかいがありました。
 今回の相手は成績上位グルーブに位置しますが、ロングボールをガンガン蹴って体力づくで押し込もうとするタイプ。徹底してロングボール対策を練習しましたが、力で押し切られて2失点。
 しかし、まるでボクシングのハードパンチャーが力任せにブンブンと振り回しているうにスタミナを失いガードが空くように、徹底して力づくの勝負をしかけてくる相手は猛暑でガタッとペースが落ちます。そのスキをついた反撃が功を奏して2点を取り返しました。
 後半は強風の風下。ロングボールでフィジカル勝負の相手なのでさらに苦しい状況。でも先方、ハードパンチ振り回しすぎてクリーンヒットなくなりましたね。精度もがくっと落ちてきました。じっくりと耐えて、相手が前がかりになったスキにカウンター。それまで体格体力ではね飛ばされていたFWが、スタミナ切れでフラつく相手DFを翻弄して決勝点。
 残り時間、ロングボールと力任せのセットプレーに、いつなぎ倒されるかとヒヤヒヤしましたが、相手は状況が変わってもまつたく同じ戦法をくり返すばかりの無策だったので助かりました。同じことの繰り返しをじっくり耐えて、長いロスタイム4分も我慢してタイムアップ。
 練習して対策を講じてきたことが狙い通りうまくいくと、また勘違いしそうです(笑)。一瞬だけ、0.5秒間くらいモウリーニョの気分??
 はーい、ダメダメ。あのね。モウリーニョはそもそも、リーグで4敗も5敗もしませんよ。昨日の試合だって、0-0で折り返す想定だったのに、2点取られて2-2-だったでしょ。結果オーライじゃだめなんです(笑)。