判定が左右する試合

 欧州チャンピオンズリーグマンチェスター・ユナイテッドvsレアル・マドリードの第二戦は、ホームのマンUが1-2と敗れ、合計2-3でレアルが次のラウンドに進みました。
 アウェイで1-1-と引き分け、ホームでは0-0でも問題ないマンUが先制点を挙げ、試合のペースも握って断然有利に。しかし試合はマンU・ナニが退場になってからガラリと展開が変わります。10人になったマンUを攻め立てるレアルが2点をもぎ取り逆転したのです。
 ナニは確かに空中のボールに高く足を上げ、その足が相手選手の体にあたってはいます。しかし、それは「相手を蹴る」という意図で行ったプレーとは到底思えず、むしろ懸命に足を伸ばしてボールに触れる瞬間に相手が飛び込んできたという形。「危険ですよ」と注意を促す必要はあるかもしれませんが、「ビッチに残る資格がないほど悪質」と退場にすることは明らかに不適切。
 超高度なレベルでギリキリの戦いをしている試合で1人が欠けるというのは、決定的なディスアドバンテージです。この判定が試合を決定づけ、マンUを敗退に追い込んだことは明らかです。審判の判定の恐ろしさを、まざまざと示した試合でした。
 振り返ってみれば、我が港北FCも一昨シーズンは3部との入れ替え戦に回るほどの絶不調。それもドヘタ審判のワケワカラナイ判定で試合をめちゃくちゃにされたことがきっかけでした。どう考えても不適切な判定が決定的な事態を招き敗戦という試合がさらに2~3試合あり、その前後からチーム状態がギクシャクしたのです。
 ようやく降格を免れたメンバーとほとんど変わらないメンバーで臨んだ昨シーズン。今度は2部を勝ち抜き1部に昇格したわけです。ほぼ同じメンバーが、判定一つで下位との入れ替え戦に回るか上位のリーグに昇格するかの違いになる。それほど判定は大きな意味を持つということです。
 ですから、得点か否か、PKか否か、退場か否か、といった重大な意味を持つ判定に関しては、しっかりと見極めて行ってもらいたいものだと思います。
 勝ったレアルのモウリーニョ監督、負けたファーガソン監督へのリスペクトもあるのでしょうが「我々は勝利に値するチームだったとはいえない」「11人対11人だったら勝てなかったかもしれない」とコメントしています。間接的にレフェリーを批判しているのかもしれません。