すみません、一ヶ月もご無沙汰してしまいました。
 ここのところ次に出す本の追い込みが大変で... プレミアの解説が始まると、なかなか落ち着いて本を書いていられないので...。本は9月に朝日新聞出版から新書ででます。それについてはまた詳しくお知らせします。
 皆さんにウルグァイ戦の批評を、と言われます。ですので、今回はウルグァイ戦について。
 ウルグァイは南アフリカW杯で4位。W杯では7試合を戦っていますが、ボールポゼツションが50%に達したのはグルーブリーグの南アフリカ戦のみ(50%vs50%)。その他の全ての試合が40% 台。ほとんどの試合でポゼッションで相手より下回っているのに4位。
 日本ではネコも杓子もポゼツション、ポゼツションと言って、何のためのパスだかわからないパスをグダグダ回していますが、ウルグァイはポゼッションでは勝ることなく世界で4位を獲得しているという事実をよく考えた方がいいですよね。
 ウルグァイは「ここぞ」という時の攻めの鋭さが半端ではない。個人の突破力、少数のンビネーションでゴールを狙う動きが恐ろしく鋭い。これ、ニッポンに一番、足りない部分ですよね。日本のサッカーはポゼッションよりもここを重点的に改善したい。
 ニッポンは....最後の最後までバスしなけむれば突破できませんね。回して、戻して....。その間に相手はがっちりとゾーンを固めます。ニッポン、ボールは回るけど突破できない。ウルグァイは守っているけど、どうやってカウンターをしかけるかイメージができている。だから、ニッポンのグダグダパスが少しでもズレると、ここぞとばかりに奪って最も効率の良いコースを通ってゴールまで。そしてシンプルにシユート。ハイ、得点。4-2。
 コンフェデの3試合とウルグァイ戦、ニッポンの「攻撃的なパスサッカー」とやらが世界の一流レベルには歯が立たないことが残酷なまでに明らかになりましたね。ブラジルW杯、心配ですよね。まぁベスト16に進めれば十分ではないでしょうか?
 98年にW杯に初出場してから15年。当時、岡田監督が「中盤までのパスワークは通じる手応えがあった。しかしアタッキングサードに入ってからの突破力が課題」とレポートしたことは、ほとんど改善されていないようです。