貧攻ニッポン、たらい回しサッカーの実力

 日本代表、セルビアに完敗です。
 「W 杯予選ですでに敗退している相手にどうした?!」という声もあると思いますが、セルビアは旧ユーゴの中心をなした国で、もともと強豪国。ブラジルW杯予選では、今、世界で最も心境著しいベルギーと、これまたバルカンの強豪・クロアチアと同組という不運もあって敗退しましたが、実力は十二分にある国。0-2はある意味、妥当な結果かもしれません。
 それにしても日本....相変わらず貧攻ですね。二度ほど細かいバス交換でセルビア守備陣を突破したプレーがありましたが、あとはまったく迫力不足。一方、チャンスにズバリと決める相手チーム。いつも何度も繰り返し見てきた シーンを、また見せられました。
 まぁ、しょうがないと言えば、しょうがない。ボゼッション、バスワーク、チームの団結こそ一番!!!というサッカー教育が津々浦々まで浸透しているわけですから、いつも「みんな一緒に」攻めなければシュートができない。でも、その結果、何となくみんなで力を合わせて一生懸命やっているように見えるのですが、誰一人として責任をとらない「たらい回しサッカー」になる。
 深夜の放送ということもありましたが、日本の攻撃にまったく得点の可能性がなく、ハラハラドキドキする場面もほとんどなく、ぼんやりとしたメリハリのない試合展開に何度、うつらうつら眠りかけてしまったことか。小学生のころから47年間、日本代表の試合を観ていますが、あまりの退屈さにライブ中継で眠くなったのは初めて(笑)。
 以前、岡田武史監督と話した際「日本代表ほど実力と国民の期待値がかけ離れているチームはないでしょう」と言っていました。その通りだと思います。日本代表は結構強い、と思われている人は多いと思いますが、まぁW杯出場32カ国にかろうじて入っているレベル、というのが正しい評価でしょうね。ベスト16に進出できれば、大健闘と思います。
 日本で一番上手い、と思われている香川、本田らが、FIFAランク四十何位のセルビア相手に何もできないのですから。日本のサッカーの実力、というものを冷静に見なくてはいけません。