ウエストハム降格

 先週末、マンチェスター・ユナイテッドプレミアリーグ優勝を決めた陰で、名門ウエストハム・ユナイテッドが下部リーグへの降格が決まるという悲しい結末がありました(写真はウエストハムのホームスタジアム「アプトン・パーク」です)

 ウエストハムは数々の名選手を輩出した名門です。古い話で恐縮ですが、イングランドがW杯に優勝した1966年、代表チームの中核だったボビー・ムーア(キャブテンでセンターバック)、マーチン・ピータース(MF)そして決勝戦で史上初のハットトリックを成し遂げたジョフ・ハースト(CF)は、いずれもエウストハムの選手でした。以前、ウエスハムファンだというイングランド人と話をした時「66年のW杯はウエストハムが獲ったW 杯なんだ」と胸を張っていたことを思い出します。
 近年では、優れたユース育成組織から、後の名選手たちを輩出していることで大きな評価を得ることになりました。チェルシーの大黒柱フランク・ランパードマンUの守備の要リオ・ファーディナンド、中盤を支えるマイクル・キャリックなど、少年期にウエストハムの育成組織で見いだされ、後に大ブレークした名選手は数多く存在します。
 まだ海外サッカーの情報が少なかった少年時代、すみれ色と水色という当時の日本では見慣れないカラーコーディネーションのユニフォームがとても印象的でした。今はウエストハム以外にもアストンビラ、バーンリーなども「クラレットカラー」のユニフォームで知られていますね。
 降格が決まった試合は、2-0とリードしていながら逆転を許すというショッキングな内容でした。しかも3失点目はアディショナルタイム!!!リードを守ろう、絶対に降格を避けようという気持ちが裏目に出たのでしょう。率いたグラント監督は「長い監督人生の中で最悪の日だ」と言っていました。
 下部リーグも実力のあるチームがひしめいていますから、昇格は容易ではありませんが、ウエストハムには来期の捲土重来を期したいものです。