至福の時

 私が指揮する港北FCがリーグ残留を決めました。
 相手の分析から私の立てた戦略を選手たちがよく理解して実行し、ほぼプラン通りの展開で3-0の完勝でした。さまざまなアクシデントに続けざまに見舞われ、落とすはずのない星を落とす不運なシーズンでしたが、最後にチームが一つのコンセブトでよくまとまりました。来るシーズンは昨期のようなことがないよう、ステップアップしていきたいと思います。

 入れ替え戦当日は、下部組織の中学生、小学生が大挙して応援にかけつけてくれて、スタンドは県リーグとは思えない雰囲気。息のあった応援歌、タイミングのよいチャントが途切れることなく、まるでプロの試合のようでした。素晴らしい雰囲気をつくってくれた中学生、小学生、ご父兄の皆様、そしてそれを上手に組織してくれたスタッフ、どれだけ心強かったことか、本当にありがとう!!!心から感謝します。
 それにしても.....。
 自分たちのチームカラーに身を包んだ応援団の大声援を背に、自分の指示した戦略を忠実に遂行してくれる真面目な選手たちの指揮を執る....。私にとって、それはこのうえなく幸福な一時でした。その90分間は、本当にプロ監督になったような気分を味わえました。試合は負ければ降格という非常に緊張感に満ちたものでしたが、その身を削るようなギリギリの緊張感の中で、自分たちを精一杯サポートしてくれる声を背にサッカーの指揮ができる幸せを、私はピッチの横で噛み締めていました。
 志を同じくする仲間がいるということは、本当に何事にも代え難いことです。素晴らしい仲間たちに恵まれました。