辛いです

 昨日(19日)、港北FCのジュニアユースの部のセレクションを行いました。我がクラブに入部させてほしいと願う少年たちを、こともあろうにふるいにかけて選ぶのですから、とても辛い作業です。できれば全員を入部させてあげたい。でも、試合は11人しか出られませんし、練習試合を組んでも試合に出してあげられる人数は限られてしまいます。どうしても人数を制限しなければなりません。
 私たちのように暮れも押し迫ってからのんびりとセレクションを行うクラブは珍しいようです。早いところは何と夏に実施するのだとか。少なくとも秋口に実施というところがほとんどのようです。それは、なるべく早く優秀な選手を「青田買い」してしまおうとするクラブの思惑が大きいからです。
 早くテストを受けさせて早く合格通知を出し、会費の前納金やユニフォーム一式のお金を早々と振り込ませる。今やユニフォームやジャージ、バッグ、ベンチコートなどを一式そろえると10万円近くにもなります。会費の前納と合わせれば大変な金額になります。そうして他に先駆けて子どもを囲い込んでしまおうとする考えです。
 私たちのクラブのセレクションに来るのは、そうした青田買いクラブの選抜から早々と漏れてしまった子たち、あるいは、もともとそれほどまでして強豪クラブに入部するつもりはない子たち、ということになります。ところが面白いもので、そうして必死になって能力の高い子ばかりを集めてえげつなく「勝ち」に走っているクラブと、私たちのようなクラブの成績は、せいぜい1回戦分か2回戦分しか違いません。それが大きな事なのだ、といわれればそれまでですが...。
 早々とセレクションで「囲い込み」をしているクラブは、驚くほど多くの子どもを合格させているケースが多いようです。試合に出してあげられるか否か、ではなく、クラブ運営上、会費の徴収、費用の帳尻合わせに必要な人数だからでしょうか? 念願の合格通知をもらった本人も、ご両親も、まさかそれが「クラブ収入」のための合格だったとは思っていないでしょうね。