W杯-6--改めてデンマーク戦

 日本がカメルーンに勝ちオランダに負け、デンマークがオランダに負けカメルーンに勝つ。カメルーンは二戦を終えて早々とグループリーグ敗退決定、日本vsデンマークのどちらかが決勝トーナメント進出というところまではズバリ予想通りでした。唯一予想が外れたことは、日本がオランダ戦を1失点で終え(予想0-2)、デンマークカメルーンから1失点してしまったたために(予想2-0)、日本はデンマーク戦は引き分けてもOKとなったことです。

 「引き分けでいい」という状況でのメンタルコントロールはなかなか難しい。一般には「そんなことは考えず、勝つ気で行け」と言われますが、当の選手本人にしてみれば、どうしてもポイント、ポイントで「もし万一、負けたら」という気持ちがよぎってしまいます。その心のトゲがひっかかり、リスク覚悟で思い切り攻めていく決断力が鈍りがちになります。その結果、中途半端な攻めが悪い形でボールを失うことにながり、相手のリズムでゲームが進むことになります。そうなると、より一層「負けてはならない」という気持ちが強くなって、必要以上に慎重なプレーが増え、それは相手の攻撃的な心理を増幅させてしまいます。

 日本はカメルーン戦、オランダ戦と同様、守備意識を前面に押し出した闘いをすべきでしょう。それは日本の目指す理想のサッカーではないかもしれないけれど、少なくとも二つの真剣勝負で機能した方法論です。相手が勝利必至で攻めてくることを考えれば、今の日本の戦力でこれ以上フィットする戦法はないでしょう。カメルーン戦、オランダ戦を通じて、日本が本気で守りを固めれば少しのことでは失点しないという印象は、十分デンマークに植えつけられているでしょう。ですからデンマークは、リスクを承知で攻撃に多くのエネルギーを割く覚悟で挑んできます。そこで日本は、どのような精神状況でそれを受け止めるかが大事になります。

 日本は「逃げて引き分ける」というネガティプな形で守備意識を高めはいけません。オランダ戦の後半開始早々にバックパスを奪われたような、後ろ向きの意識は厳禁です。それよりも、焦って点を取りに出てくる相手の スキを探して攻め返すという意識が必要です。カウンターから先に得点を狙うチャンスがあるという、攻撃的な意識を秘めた守備が必要です。ボールを奪ったら少ない人数、少ないボールタッチで直線的に相手DFのウラのスペースに走り出る、そう、メキシコがフランスにやってのけた攻撃を繰り出せば1-0、うまくいけば終盤にダメ押しを決めて2-0で勝てるはずです。今更、言ってもしょうがないのですが、その攻撃のために石川直宏選手と田中達也選手がほしい----。????選手と????選手の登録抹消してもいいですから、この二人を呼べませんかね(笑)。