日本代表予想-デンマーク戦

 日本とデンマークが互いに1勝1敗で決勝トーナメント進出をかけて闘うことになると予想します。引き分けの場合、得失点差でデンマークが勝るので、日本は勝たねばならない闘いになります。デンマークは最低でも引き分けでいいですから、お得意の堅守速攻を狙います。日本は引かれた相手を能動的に崩すという、2002年トルコ戦以来の難題を克服しなければなりません。
 日本にとってプラスになる材料は、デンマークの年齢層の高さと、会場が高地であること、互いに3戦目であることです。つまり、デンマーク疲労と消耗による動きの鈍さに、どこまでつけ込むことができるかがポイントになります。相手を消耗させるには、こちらも消耗することを厭わない姿勢が大切です。ポゼッションしながらじっくりと機をうかがうなどという姿勢では、手ぐすね引いて待ちかまえる相手の思うつぼです。セルビアとの親善試合のようになってしまうでしょう。自分も苦しんむが相手には2倍苦しませるというくらいの気持ちで、90分、勝負をし続ける姿勢が必要です。
 サッカーで最も消耗するのは体と体を競り合わせる接触プレーです。特に、突破やシュートに絡むギリギリのプレーの時は力を抜くことができない。ですから、日本の選手がどれだけ積極果敢に、逃げずに、ゴールを奪うための勝負をしかけていけるかがポイントになるでしょう。乱打戦になるくらいの覚悟が必要です。後先考えても負ければ終わりという状況ですから、勝負魂が試される試合になるはずです。
 このように、たとえ差し違えてでも相手に競り勝って勝負をたぐり寄せるという精神は、今の日本のサッカー界に最も欠けている部分です。それがデンマーク戦で試されることになると思います。リスクを恐れず能動的に攻めて1点をもぎ取り、デンマークに勝利すれば日本のサッカーの未来に明るい光が差し込むでしょう。しかし、2002年トルコ戦の焼き直し見せられるようでは、トンネルの出口は遠いと思います。
 同日、オランンダはカメルーンと最終戦を戦いますが、決勝トーナメント進出を決めているので主力を温存するでしょう。それでも、生きの良い若手が走りまくってグルーブリーグ敗退が決まって覇気のないカメルーンに勝利すると思います。オランダ3勝で1位、日本2勝1敗で2位、デンマーク1勝2敗で3位、カメルーン3敗で4位。こうなるといいのですが---。