ポルトガルvsスペインを観戦して、毎度のことながら「やっばりストライカーだな」と思うわけです。
 ハットトリックしたC・ ロナウド、難しい体勢の時には絶対に無理しない。ゴールが遠いときには素直に、簡単に、味方にバスする。だけど、1点目のようにゴールの可能性が高いエリアで前を向いたら加速してグイグイいく。2点目、3点目のように「ここぞ」という時のキックは十二分にパワーが込められていながら精度も抜群。最後のFKを決めたときには思わずのけぞりましたね(笑)。 
 かたやデスィエゴ・コスタ。ガンと競り合ってDFをはね飛ばしてボールを自分のものにして、2人、3人に囲まれても何のその。速さと力強さで翻弄してシュートを叩き込む。FKのボールが「ここに落ちてくる』という場所には確実に体投げ出して詰めている。迫力満点。
 ポゼッションしても、カウンターでも何でもいいんです、ゴール前までの「運び方」なんて。どんな方法でも何とかシュートレンジまではいくわけです。問題はそこから先。そこから先、どうやって点をとるか、ということ。ニッポンは「ストライカーが育たないから」ということで「みんなでパスつなぎましょ」という方法に逃げ込んでる。ダメでしょ、それじゃ。
 C・ロナウドやD・コスタを生み出す価値観、環境をつくっていかねばね。どんなにテクニックがあって局地戦に強くてゴール近くまでの「運び方」が上手くても、最後にゴール決めなきゃ意味ないんだからね。上手い子がいたらすぐに「ボランチ」にしちゃうこと、もう止めません?