日本晴れ

 アジア杯、はらはらしましたね。・・の一つ覚えではありませんが、120分間、終始徹底したオーストラリアのロングボール攻撃。あわや、という場面もたくさんありましたが、GK川島すばらしかったです。彼一人で2~3点は防いでいました。
 それにしても、結果的に勝ったからいいですが、アタッキングサードで勝負のプレーを避けてヨコ、ヨコ、ヨコ、と繋がれるバスには、正直じれましたね。「誰が行く?」「オレ?」と勝負の決断をたらい回ししている間にボールを取られて逆襲される、というバターンは最も腹だたしい。
 香川の代役としてチャンスを与えられた藤本、残念ながら信頼を得るまでには至りませんでした。勝負をかけた時間帯に左のアタッカーにポジションを移した長友の方がよほどアタッカーらしい仕事をしていました。実際、決勝点をアシストしましたし....。本職の藤本に奮起を期待します。
 最前線に構えた前田も、不用意なコントロールミスが多かったですね。また、思い切って勝負をかけてほしい場面で、首を振って周囲をキョロキョロしている姿勢にも失望しました。もちろん、周囲の状況を把握するのに首を振ることは重要ですが、一気に畳みかけてほしい場面では、センターFWにはむしろ猪突猛進してほしいものです。オーストラリアDFの強い当たりにびびった感もありましたので、もっと逞しい姿を見せて下さい!!!
 李の決勝ボレー素晴らしかった。彼は以前から、とにかくゴール、シュートを意識する気持ちが強く、どこかでそれが報われないものかと思っていました。こんな大舞台でそれがやってくるとは。やはり神様は日頃の姿勢を見ているのですね。
 伊野波を投入して長友を前に上げ、前田に代えて李を前線に立たせ、勝負に出たザッケローニ采配、見事です。小難しい戦術理論を振りかざすことなく淡々とオーソドックスなチームづくりをしているのですが、勝負では流れを読んで思い切った手を打つ。なかなかの勝負士です。戦術理論は立派だが、いざとなると勝負弱い日本の監督たち、見習いましょう。

 さて、日本代表の優勝から一夜明けた30日、我が港北FCは力のあるチームと練習試合を行いました。ここまでなかなか歯が立たなかった相手でしたが、前夜の日本代表のプレーに触発されたのか、今回は快勝。選手たちの連携もいつになくスムーズでした。グラウンドからは雲をいただく富士山が..。時折、小雪もちらつく寒い空気でしたが、日本代表にとつても、港北FCにとつても、日本晴れの一日でした。