vs韓国

 このところ忙しくてなかなか書くことができませんでした。いろいろな人から日韓戦のことを書いてほしいと言われていました。ようやく書くことができました。すみません。
 まず、韓国がとてもスマートなサッカーをするようになりました。もちろん、伝統のフィジカルの強さは残っていますが、それを前面に押し出すよりも、しっかりとポゼッションしてバスをつなぎながら崩すというスタイル。これなら日本のサッカーと「かみ合う」と思いました。日本はもともと、正当なサッカーをしてくるチームとはよい形で対峙できるのです。ですから、今日はいけるかも、という予感を持ちながら見ていました。
 取られたPKの判定はお粗末。あれで反則ならショルダー・トゥ・ショルダーのチャージが許容されているルールはどうなるの、という感じ。まさかバク・チソンの腕が上がっていて今野のチャージが脇の下に入ったから、などということではないでしょうね。後で日本に与えたPKは、その辻褄合わせだったのでしょうか?
 日本の1点目、見事でした。かれこれ40年も日本vs韓国を見ていますが、あれほどものの見事にコンビネーションで韓国守備を崩して奪った得点は、あまり記憶がありません。長友の突破を導いた本田のタメ、素晴らしかった。ラモスのプレーを思い出しました。
 1点リードの状態で残り時間が少なくなった時、4バックの前に伊野波、本田拓、細貝を並べて7人でガッチリ守れというメッセーシを出したザック采配、イタリアンですね。そして、そのことで守備の負担を減らされた遠藤に、カウンター一発のキラーバスを狙わせる。前線には本田と岡崎が前かがりになった韓国ディフェンスの背後を狙う。ああ~伝統のイタリアン、イタリアン!!!!
しかし、しかし。そのイタリアンの味付けを賞味できないのが日本の選手たち。がっちり待ちかまえて虎視眈々とカウンンターを狙うどころか、腰の引けた「守勢」になってしまいました。そうなるとゴール前にガチガチくる韓国の独壇場。これは絶対に持ちこたえられないなと思っていたら、案の定、終了間際に同点ゴールを許してしまいました。やはりバジルのソースはバスタにかけなければ合いませんね、焼きうどんにかけてもマッチしない。イタリアンが身につくまで、もうしばらくかかりそうです。
 しかし、韓国の選手たち、その同点ゴールの歓喜に感情を爆発させすぎてしまいましたね。すっかり心理的に出切ってしまいました。PK戦にとっておくメンタルのパワーが残っていませんでしたね。W杯で悔しい思いをした川島の気合い、すごかったです。構えている時点でいわゆる「ドヤ顔」。気合いでボールを呼び込んだ感じ。
 全体的にはタテに入るボールが格段に増えてよかったと思います。前線に本田、香川、という敵の間に入っても確実にコントロールできる選手がいるということもあるでしょうが、ザックさんの指導で意識が変わっていることもあるでしょう。

これは今後も推進してほしいプレーです。最後に、岡崎が決めるべき所で決めていれば、こんなに苦しむことはなかったはず。ここは日本サッカーの大きな大きな課題です。