われ先に...

 ワクチン接種、電話回線がパンクするとか、ネットサーバーがダウンするとか絶対にあるんだろうな、と思っていたら、予想通り(笑)。かくいう私にも帰宅すると「高齢者」枠で送られてきた接種券が...。

 ふむふむ、絶対ダメとはわかっているものの、とりあえず申し込んでみるか...。では、高齢者が苦手とされるPCからなら少しは有利かも…と画面の案内通り進んで「接種会場の選択」まで進み、自宅近くの会場を選択すると、カレンダー式の「空き状況」は軒並み×××が。 

 あれれ、やはり便のよいところは人気なのだな、それでは別で...と選択を変えてもまた×××。困ったな、では自宅近くにこだわるのはあきらめて端から探していこう...と市内全域をくまなく探しても×××。結局、全会場が×××。つまり、「今は接種できません」ということ。

 まぁそんなことだろうと思っていたので、翌日から気が向いたときに「ワクチン接種ページ」にアクセスして申し込もうと思うのですが、まぁ何回やっても見事なくらいきれいに並んだ×のオンパレード。すごいですね。皆、どうやって予約したんでしょうか?一日中、PCかスマホとにらめっこしているのでしょうか?まるで人気アーティストのコンサートチケット争奪戦みたいですね。

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 でも薬の数と注射の打ち手の数が接種希望者に対して圧倒的な足りないのですから、しょうがないと言えばしょうがない。永遠に打てないわけではなく、いつか順番が回ってくるのですから、気長に待つしかないですね。きっとそのうち一時のマスクみたいに、ワクチン余って処理に困っている、なんて話にきっとなるはずです。

 しかし、権力者の中にはそういう気持ちで待てない人が多いようですね。自治体の長とか、組織の長とか、なにがしかの権力を持った人間の多くが「自分だけ特別に」と抜け駆けして接種したというニュースがいくつも報道されました。「陣頭指揮を執る立場として感染しているわけにはいかない」みたいなもっともらしい理屈をこねて、家族にまで優先接種させた輩がいました。「自分は医療従事者」などとギャグとしか思えない理由をこじつけた輩もいたようです。親しい人間にこっそり優先枠を与えた輩もいたようです。

 選挙の時に「皆様のため」と連呼した人間のやることがこれです。そういえば、七十数年前の終戦後、食料が「配給」になった時、そのシステムの裏で動いていた「闇」と呼ばれた食料流通の恩恵に存分に浴し不自由ない食生活を送っていたのも権力者たちでした。

 人の本性は危機に瀕したときに暴露されるものです。みな、平時は善人の顔をしていても、いざとなると時代劇の悪代官みたいになってしまうのですね。こういう権力者たちを有権者たちは次の選挙でどう評価するのか、忘れずに注目しましょう