ロイヤルウエディング前日

 ロンドン到着のその日、ロイヤルウエディングを翌日に控えた市内を散策しました。ロイヤルカップルが通る道路の周辺はさすがに祝賀ムードが一杯で
ユニオンジャックが数多くはためいていましたが、バレードにかかわるエリア以外ではいたって落ち着いた様子でした。
 バレードの沿道には、晴れ姿を一目見ようとする人々の「場所取り」のテントが前日からひしめいていました。まだ夜は結構、冷え込むのですが、あまり気にしていない様子。子ども連れの家族も多くいました。
もちろん、新聞各紙も大きなスペースを割いて特集しているのですが、装飾品にいくらかかったとか、ヘアデザイナーは誰だとか、ケイトさんの妹のゴシップとか、
 ワイドショー的なものが多い印象です。当日のテレビ中継でも、スタジオのケストたちの評論は参列者の誰それの衣装がどうのこうのと、結構くだらない内容が中心でした。まぁ結婚式を生真面目に評論してもつまらないといえばつまらないのですが....。

中でも中継で繰り返し映されていたのは、デビッド・ベッカム夫妻。また、ミュージシャンのエルトン・ジョン、水泳選手のイアン・ソープなどにも注目が集まっていました。
 それにしても、いかにおめでたいこととはいえ、王室の人々の姿形が俗な商品になってどんどん売られているということには驚かされます。お二人の写真が添えられたマグカップ、皿、お菓子などが店頭に並んでいます。日本ではとても考えられませんよね、皇室の方々のお姿が商品化されるなどということは....。

 さて、お二人が式を挙げたウエストミンスター寺院も一日前に見学。さすがに中には入れてもらえませんでしたが、立派な建物でした。フランスのノートルダム大聖堂、ドイツのケルン大聖堂もそうですが、ヨーロッパの宗教建築は、存在そのもので人を威圧する迫力があります。式当日に斉唱された聖歌は、映画「炎のランナー」で主人公の葬儀の時に流れていたものと同じでした。厳かで旋律の美しい曲です。

 ウエストミンスター寺院は、あの有名な大時計「ビックベン」の隣(キン・コン・カン・コ~ンという聞き慣れた学校のチャイムはもともとここで鳴ってていた鐘の音なんですよ)。ビックベンの下は国会議事堂で、これまたものすごく立派な建物。すくそばをテムズ川が流れ、反対岸には独特の形状をした観覧車「ビッグアイ」があるという位置。観光名所が揃った場所なので、さすがに大勢のひとが集まっていました。そのウエストミンスター寺院前の道路をはさんだ反対側には、世界中からやってきたメディア関係者の特設プースが設置され、照明やカメラアングルなどのリハーサルが盛んに行われていました。

 てなことで、あのロイヤルウエディングの前日のロンドンの様子はこんな感じでした。本番のプレミアリーグ中継については、既に結果もご存じだと思いますが、これから少しずつ、レビューしていきたいと思います。