ねぇ小学生、空気を読んでよ???

 サッカー審判講習会で見た面白い???場面をもう一つ、紹介しましょう。
 私の前に座ったのは小学生の男の子。狭い席の上にリュックやら何やら持ち物をたくさんのせて、自分は座面に向かって(本来とは反対向きの体制で)しゃがんで片付けをしています。
 その隣に高校生とおぼしくき参加者がやってきました。座ろうと思うのですが、隣の席で後ろ向きになって片付けをしている小学生が少し自分の席の側にはみ出していて、すんなり座れません。困ったな、という表情で立ち止まります。
 当然「ちょっとゴメンネ」と声をかけるものと思って見ていると、彼はしばらく様子をみたまま、そっと手を伸ばして荷物を自分の席に置こうとします。そう、とりあえず場所だけとっておきますよ、というときによくやる方法です。
 それで一旦、その場を立ち去り、小学生の片付けが終わった頃を見計らって席に戻って来るのかと思いきや、そうではなく、その場で荷物を置いたり持ったりして、小学生の様子を見ています。置く、持つ、置く、持つ、を2~3回繰り返していると、さすがに夢中で片付けをしていた小学生が、自分の隣に誰かが立っていることに気づき、さっと体を本来の位置に寄せます。こうして、高校生は無事、自分の席につけました(笑)。
 なんじゃーこれ。
 オマエ、口ついとらんのか???
 「ちょっとゴメンネ」とか「すみません」くらいコドモに向かって言えんのか!!!
 ...と叫びたくなる気持ちを抑えて(笑)一部始終を見終えたのでした。前々回に書いたコミュニケーション力不足にまたもや遭遇。あの高校生、審判やれるんでしょうか? 試合前「はい、両チーム、整列!!」って言えるんでしょうか? 確実なのは、小学生に「すみません」って言えない度胸でイエローやレッドは出せないということです。