勝ったけれども...

日本代表、ニュージーランドに快勝しました。
お相手は前回W杯で1勝もできずにグルーブリーグで敗退したチーム。そのレベルなら「自分たちのサッカー」ができるということです。

それでも、4点のうちセットプレー以外は、ポゼッションの中から崩したというよりも、カウンターぎみに攻め、相手守備陣が整わないうちにフィニッシュを仕掛けたことで生まれています。昨今の日本ではバス回しの巧みさを奨励する風潮が強いですが、結局、結果がでるのはスペイン的な攻めよりもドイツ的な(?)攻めの時ですね。
積極的にウラを取ろうとする岡崎がいる時には随分とチャンスができましたが、清武に代わって細かい横パスでミスが繰り返されるようになった途端、攻撃が貧弱になりました。どちらが戦力として有効かは一目瞭然ですね。
1点目、岡崎のゴールへの執念は素晴らしい。ただ、DFの後ろから足を出して得点させてくめるほとW杯本番は甘くないと思います。まずはファーストタッチをきちんと決めるようがんばっていただきたい。香川、本田はとにかく所属チームで出場機会を増やさねば。試合は前半だけの勝負ではないので...。
W杯の対戦国を考えると、2失点した守備力は不安ですね。失点場面だけでなく、相手技量のレベルがもう少し高ければ絶対に失点していた、という場面、たくさんありました。そういうところ、本番では「あ~あぶなかった」ではすまされないので心配です。
コートジボアールギリシャもコロンビアも、テストマッチの内容が芳しくない旨、伝えられています。日本代表が快勝したことで、にわかに「行ける!」のムードが蔓延するかもしれません。ただ、過去のどんなW杯でも大会前から絶好調でその前評判通り快進撃して好成績、というチームはあまりありません。むしろそういうチームが以外に早く敗退しているケースが多い。
本田がメディアに対して「W杯まではできれば褒めずに叩いてほしい」という主旨の発言をしていましたが、その心構えはさすがです。世界のトップクラスと直に闘っている選手ならではのことでしょう。