チーム「ジャイアン」

 先週の続きですが、今度はあまり笑えない話。
 少年サッカー界では強豪で名をとどろかせているチーム。全国大会にも出場している「勝つためのサッカー」丸出しのチーム....何と我がチームと対戦することになりました。
 勝つためならどんなことでも...というそのチームのエゲツない手法、強ければいい...という関係者の傍若無人の立ち居振る舞いは誰もが知るところなのですが、果たして今回はどんな振る舞いを見せてくれるのか...と密かに楽しみにしていました(笑)....が、何と犠牲者は我がチームでした!!!(笑)。
 そのチームと対戦する前のアップ場所として、めぼしき所に子どもたちを待機させて、時間が来るまで自由に遊ばせておきました。まぁ言わば場所取りみたいなことをしたわけです。さぁそろそろアップさせようかなと思った時、そのチームのコーチが自チームの子供たちを引き連れてズカズカとそこに入ってくるではありませんか。我がチームの子どもたちが群れて遊んでいるまっただ中に分け入って!!!(驚)。
 えっ、どういうつもり。もしかしてそれって「横取り???」。いや、はじめから空いているならいいですけど、すでにウチの子らがたくさんいてボール蹴っているでしょ。それは、ここを使うという意味ですよ。しかも、反対側のコーナー付近に別の空いているスペースがあるでしょ。普通、こういう時は、後から来た方の人が空いている方にいくものでしょ?
 まぁそんな「常識」は通じなかったようですね。そのコーチは「どけ」とでも言いたげ態度で我がチームの子どもたちの間に割って入ってデンと陣取り、自チームの子どもたちもそこに集合させます。たまらず言ってやりました「ここでやるつもりですか?」「そういう、取った者勝ちみたいなことはやめましょうよ」
 すると「はい...あの、あちらにも場所がありますが...」とその反対側の空いているスペースを指します。「できれば、ウチはここでやらせてもらえれば」ですと。つまりオレたちがここを使いたいから、オマエたちはあっちに移動しろ、ということ。前もって場所を取っていようがいまいが関係ないね、練習を始めちゃった者勝ちだぜ!!!ということですか。まるでジャイアンの理論。
 未確認ですが、このチームはタイトルをとるとコーチに報奨金がでるのだとか。まぁカネのためだけではないでしょうが、このエゲツなさの極み。気分が悪くなりますね。心配なのはそんなコーチに率いられている子どもたち。コーチがこのような行動を毎回のようにとっているということは、子どもたちも「やった者勝ち」「横取りしてでも、蹴落としてでも、自分に有利なことを貪欲に取る」といった価値観、哲学を当たり前として育ってしまう恐れがあります。
 そういえば、何年か前にそのチームに大敗を喫しました。我がチームだけでなく、全てのームが完膚無きまでに叩きのめされました。しかし試合後、監督、コーチ、GKコーチ、アシスタントコーチと、まるで日本代表のようにぞろぞろと揃えたスタップが全員さっさと専用バスで帰ってしまい、持ち回りで割り当てられた審判をしなかったのです。彼らは本当に勝つことだけしか考えていないのだと、そこに居合わせた皆があきれたものです。
 あれから3~4年経ちますが、全然、変わっていないんですね、考え方は。ともあれ、そこまでして少年時代に勝つことにこだわるのは勝手ですが、それが果たして子供の血となり肉となっているんでしょうかね?。徹底的に勝ちにこだわって子供時代を送らせた結果、その後、日本代表に入った子はいるんですかね?。本田や香川、長友は・・・の出身でしたったけ(笑)。