戦術の徹底

 欧州チャンピオンズリーグ準決勝は、大方の予想を覆して2試合ともドイツ勢がスペインの二大クラブを下しました。
 ビッグクラブとは言えないドルトムントは、年俸で何十倍もの差があるレアルに対して、労を惜しまない献身的な守備と、攻守の切り替えの早さ、フォフザチームに徹するコレクティブなフットボールで圧倒しました。
 バイエルンの守備意識もすばらしかった。なにせ、攻撃力の看板で何十億円も稼いでいるロッベンやリベリが必死になって守備をしたのですから。彼ら一人ひとりが「打倒バルサ」に燃えていたということもあるのでしょうが、それらを的確にまとめたハインケス監督の手腕にも脱帽。2戦計7点奪取は驚異的でもあります。
 さて、こうしたトッププロのプレーとは遙かにかけ離れた遠い日本のしがないアマチュアの話ではありますが、私の指揮する港北FCは県リーグ1部の緒戦で昨年のチャンピオンチームに挑戦したものの1-3の苦杯を喫しました。
 前半は徹底した戦術が狙い通りに機能して1-0のリード。ここまではドルトムントバイエルンがレアルとパルサを攻略したのと同じ筋書き(笑)。しかし後半にボロが出ました。集中力の欠如でセットブレーからつまらぬ失点、続いてミスで相手にプレゼントゴール。あとは前がかりになったところをカウンターで失点というお決まりのコース。
 練りに練った対策が45分しか機能しない、というのが私の采配の未熟なところ。ハーフタイムに「気を引き締め直せ、まだ半分しか終わっていないぞ」と言いながら、知らず知らずのうちに「これだけ上手くいっていれば、今日はいけるでしょう」という顔をしてしまったのかな....。多分、そうだと思います。