少年の指導

 先日、とある少年サッカーの会合に出席しました。いくつか議題があった中、8人制の導入について議論されました。私は、「8人制は少年期の特性を考え、より多くのボールタッチを与えることで基礎技術の向上を推進しようとする日本サッカー協会の指針に基づいています。私たちが少年の指導者であるなら、少年の成長の特性を考え、8人制を積極的に取り入れることを提案します」と発言しました。
 いろいろな意見が出ましたが、話が進む中で、集まった指導者の皆が皆「少年期の発達に基づく指導」という大命題を必ずしも重視していないことがわかり、失望しました。
 そのうちの一つが「ウチはジュニアユース(中学生の部)を持たない小学生のみのチーム。コーチも指導は6年生で「上がり、お終り」と考えている。だから、8人制で子どもの将来を考えるというよりも、11人制で今、勝負させてほしい」という意見でした。また、複数の人から「勝ちにこだわりたい」という意見が出されました。
 対戦する時の指導などを見聞きして前々からわかってはいたのですが、こうして正面切って一点の疑問さえ抱く気配さえなく「今の勝負」「勝ちにこだわる」などという言葉を聞かされると、がっかりします。子どもたちの将来など斟酌せず、ただ目の前の勝負しか考えていないことに後ろめたさなと微塵も感じていない。言い換えると、自分が「勝利監督になりたい」という意識を遠慮なく前面に押し出す。もう少し「たてまえ」でもいいから「少年を受け持つ指導者としてのあり方」というような言葉を聞きたかったのですが、期待を裏切られました。
 あ~あ。大会が始まると、そういう指導者が率いるチームを相手に闘わねばならないのだな~。気が重いな~。でもですよ、そういうチームが私のチームに負けることがあるのはどういう訳????