再び...自分だけは

 原発の事故がいつまでたっても収束せず、それどころか飛散した放射線物室が首都圏にまで影響を及ぼし始めました。
 関係者がその都度、説明をし、また、そのニュース受けた専門家が解説をするのですが、そのどれをとっても????の残る言い回しばかり。曰く「ただちに危険というわけではありません」。あれれ、それなら、いつから危険になるというのでしょう?。どうなったら危険なのでしょう?。曰く「....と私は認識しております」。別にキミ個人の認識の度合いを聞きたいのではないのだよオジサン。きちんとした判断の基準を示してくれないかな? 
 これ、みな、自分では責任を取りたくない人の言い逃れ。「言っときますけど、私は決して断言はしてませんからね」と逃げ場所を確保しているから、こういう言い方になるのです。どいつもこいつも、自分だけがかわいい。この場に及んで人間の器の小ささの品評会を見ているようですな。
 そのおかげで、今は日本中の誰もが放射能汚染に関する政府発表やメディアの報道を信じなくなりました。それはある意味、いいことです。NHKだってNHKスペシャルでヤラセ制作をし、朝日新聞も自作自演のヤラセ報道をした前歴があります。有名巨大メディアだからといって、正しい報道をするとは限らない。しかそれでも、メディア不振が不要な買い占め、買いだめにつながっているとなると話は別です。「幼児も大人も一緒だろ」と言ってミネラルウォーターを買っていく初老の男性がニュースで映されていました。
 メディアはメディアで視聴率、発行部数だけが命ですから、なるべくセンセーショナルな表現をして自分だけに多くの注目を集めようとする。これもまた、さもしい根性。明るく、暖かく、安全な高みにいながら「悲惨です、悲惨です」と同じパターンを繰り返す。それよりもまず、報道スタジオの明かり、少し照度を落としたらどうですか。深夜のくだらない番組、打ち切ったらどうですか。あなたたちほど電力を消費するものはないのですから。
 社会正義の先頭に立つがごと振る舞う巨大メディアの重役たちの多くは、計画停電の除外された東京23区内の一等地に住み、人一倍エネルギーを消費する生活をし、ガソリンを大量に食う大型車で毎日、自宅から送り迎えしてもらっています。高みの見物とはこのことでしょう。
 しかし、誰よりも自らの行動で何かを示してほしいのは、原発事故の責任元、東京電力の重役たちでしょう。高級住宅地にある自宅が停電していないのは彼らも同じ。人に苦労を強いて、町工場などは倒産の危機に瀕しているというのに、自分はぬくぬくと何一つ不自由ない生活を続けている。そんな不届き者にどんなに白髪の頭を下げてもらっても、そこから「誠意」など感じられるはずはないですよね。
 まぁ東京電力の社長自ら防護服を着て、命がけで放水をしている東京消防庁の隊員の陣頭指揮をとってくれるというなら、少しはその人間性を信じようとしますが....。「社長、お立ちになって...」と謝罪会見の時に自社の広報部員から座ったままの態度をたしなめれるような情けない器なんですから、そんな度胸はこれっぽっちもないでしょうな。