これでだめでしょうか

 震災後、ガス欠のために初めて公共交通機関を利用してサッカークラブの練習に行きました。
 リュックに練習用具を詰め込んで背負い、バス、電車を乗り継いで約2時間。電車の車内は消灯、暖房もなし、駅構内のエスカレーターは停止。もちろん障害をお持ちの方、お年寄りにはつらい状況ですが、私たちにとっては何ともない我慢。言い換えると、私たちは普段、簡単に我慢できることに随分とムダなエネルギーを湯水のように使っているものだと実感できました。
 帰宅後、深夜のプレミアリーグ解説に出発。普段より明かりが落ちた町並み。月明かりがとても綺麗。レインボーブリッジを渡る「ゆりかもめ」から見るお台場は、いつもの華やかな雰囲気はなく、暗く沈んだ様子。でも考えてみれば、本来、夜とはそういうもの。暗いことに違和感を持つ感覚がおかしいのです。いつからか、ライトアップされた景観で私たちの一時の感情を満たすために膨大なエネルギーが消費し続けられていたのです。
 これでだめでしょうか?。今回、私たちが受け入れているエネルギー節約の環境を、復旧後も継続することは無理でしょうか。障害をお持ちの方などの弱者へのサポートは必要です。でも、わずかな「快適」わずかな「興奮」のために、資源やエネルギーを浪費することは、これをいい機会に見直せばいい。
 今日は成人チームの指導のために、自転車を使って移動。片道約40分の道のり。川沿いのサイクリングコースを辿っての道程は、水辺の鳥たちや蕾がほころび始めた花々を眺めながらの快適な一時でした。一つ辛かったのは、普段、乗り慣れないのでサドルに当たるお尻がとても痛い!!
 さて、サッカークラブの子どもたちが義援金の募金に進んで協力してくれました。「お小遣いの一部を募金に」という呼びかけに応じて、わずか2時間の練習時間の間に8万円を超えるお金が集まりました。貯金箱ごと持ってきてくれた子もいました。微力ですが、被災地を助ける何かのお役に立てれば幸いです。