あけましておめでとうございます

 1月1日、プレミアリーグリバプールvsボルトンの解説をしました。今年も仕事始めが大好きなプレミアリーグからで、大変幸せな気分です。
 リバプールは今年、ここ数十年で最悪のシーズンを送っています。前節、ホームのアンフィールドで最下位ウォルバーハンプトンに苦杯を喫し、ホジソン監督解任の声がヒートアップする中の新春第一戦でした。不安は的中、つまらないファウルを与え、FKからヘッドで決められて先に失点。ホーム2連敗という信じがたい事態が現実になるかと思われました。
 しかし窮地を救ったのは当初、過労のためベンチに控えていたチームの顔で大黒柱のキャブテン、スティーブン・ジェラード。見事なパスをトーレスに送り同点ゴールを演出すると、後半には鮮やかなクロスを逆サイドに通してJ・コールの逆転弾のお膳立てをしました。

 ジェラードは当初、使われる予定はなく、メイレレスが負傷したために、やむなく投入されていたのでした。もし、メイレレスが負傷せずにジェラードがベンチに座ったままならどうなったのでしょう?。また、同点ゴールのトーレスも、逆点ゴールのJ・コールも、ともに今シーズン不調でファンの期待に応え切れていなかった選手。これら3選手の活躍で、どん底からわずかに一歩はい出したリバプール。サッカーの神様の采配はドラマチックすぎます。
 ドラマチックといえば、話はがらりと変わりますが、箱根駅伝東洋大・柏原君、すごいですね。上り坂で3分差を追いつき30秒引き離してゴールするとは。いったいどういう心肺機能と脚力なのでしょうか。でも、彼は平地のレースではあまり振るわないのだとか。面白いものですね。

 さて、今年は間もなくアジアカップが始まります。ザッケローニ采配はじめての真剣勝負です。どんなコンセブトを注入してくれるのか楽しみです。練習ではオプションとして3-4-3のフォーメーションも試しているとのこと。選手の戦術的引き出しの数が広がることは結構なことです。積年の課題である決定力、勝負を仕掛ける意識、競った場面での勝負強さ、といったものに対して改善が期待できるのか否か、まずは見守りましょう。