J-WAVEに出演します

 明日(11月10日・水)FMラジオJ-WAVE(81.3)のジャム・ザ・ワールド(20:00~22:00)の15ミニッツ(フィフティーン・ミニッツ)のコーナーに出演します。先日上梓した「賢いスポーツ少年を育てる」で取り上げている事象について語ってほしいということです。少年スポーツのあり方について、また、日本のアスリートの心理的特性についての話題が中心になるようです。短い出演時間ですが、お時間のある方はぜひお聞きください。
 さて、しばらくサッカーの話題に触れていませんでした。まずは先週末に解説を担当したアーセナルvsニューカッスルについて。テクニックと細かいパスワークを活かすアーセナルと豪快に闘うニューカッスル。好対照のチームコンセプトでしたが、軍配はアウェイのニューカッスルに。ロングボールに飛び込んだ新鋭の長身ストライカー、キャロルがGKに競り勝ってヘディングで挙げた1点を守りました。華麗なサッカーを展開するアーセナルのファンには納得のできない敗戦でしょうが、それもフットボールニューカッスルは「勝つならこの方法」というパターンを忠実に履行しました。

 一見、単純かつ泥臭い戦法に見えるニューカッスルの方法ですが、長身のキャロル目がけて正確なロングボールを蹴り続けていたバートンらのキックは見事でした。また「それが自分の仕事」とばかりに、ほとんどのハイボールに競り勝ち、飛びだしてくるGKにもひるまず決勝点を叩き込んだキャロルの「自覚」も見事でした。一方アーセナルは、水曜にウクライナに飛んでナイターでチャンピオンズリーグを闘い、木曜に帰国して日曜にプレミアリーグというハードスケジュール。多彩なパスの司令塔セスク・ファブレガスが負傷あけで本調子とはほど遠く、得点源のファン・ペルシーも負傷後ひさしぶりに交代出場という状況。そこでタフなフットボールをするニューカッスルと当たるのは、巡り合わせが悪かったか。同日、チェルシーリバプールに負けたので、アーセナルには気を取り直して優勝争いを続けてもらいましょう。
 次は中国で闘ったU-21日本代表。この対日感情の悪化にともなう厳戒態勢の中でよく落ち着いてプレーしました。練習や試合以外の時間には、ホテルからの外出もままならなかったのではないでしょうか。練習会場を突然変更されるなどの想定外(とはいえアウェイではよくある話)の事態もあり、プレー以外にいろいろと気を使わされたことでしょう。それでもピッチでは努めて冷静に闘い、3点ともゴールに向かう姿勢が強く出ていました。頼もしく思えました。
 ニューカッスルは打倒アーセナルの闘い方を90分間徹底することで、また、U-21日本代表は冷静にピッチ内のプレーに集中することで、ともにアウェイの厳しい勝負の結果を自分の側に引き寄せました。得点直後に気を緩めない、あるいは失点直後に冷静さを失わない、などのビッチ上のメンタルコントロールのみならず、勝負どころを逃さないしたたかさ、ネガティプな状況にも浮き足立たない図太さ、などの心理的要素も大切であることを再確認しました。