本を出します

 お久しぶりでした。W杯が終わって少し気が抜けてしまいました。

 前回、W杯直後に予想した日本代表に対するネガティブ評価、まだ目立ちませんね。「守備的なシフトなんて結果が出たとしてもダメだ」という話がもっと出てくると予想したのですが---。

 多分、あまりに彼らの闘いぶりが国民を熱狂させたがゆえに、批判的なことが言い出しにくいんでしょうね。それと、誰かが口火を切るのを待っている、という予測も立ちます。何せ、終始一環、正々堂々と自説を主張し続ける、という人は少ないですからね、日本のサッカー言説の中では。お互い、人の出方をうかがって、風向きがわかってくると「昔からそう考えていた」というような顔をして平然と尻馬に乗るのです。ジャーナリズムの世界がこんなですから、「選手が思い切って勝負しないのはダメ」なんて批評したって全然、説得力がないすですよね。

 ともあれ、今回の日本代表の戦い方をどのように分析、批評するか、については、かなりの洞察力が必要ですね。何年もかけて「得意」と信じていたことが通じず、緒戦の10日前に突貫工事で採用した方法である程度の結果が出てしまったのですから。そして、それは必ずしも日本人が好きな方法ではなかったわけですから。皆さん、今後、誰がどんなことを言ったり書いたりするか、その言説の裏付けになる経験、知識、分析力も含めて注目してみてください。

 さて、かくいう私は、その日本代表の戦法に対する評価も含めたサッカー本を刊行することが決まりました。先日、原稿が書き上がったばかりですので、書店に並ぶのはまだ少し先になりますが、詳細が決まりましたらお知らせします。

 その前に、少年スポーツのあり方を評論するシリーズの第三弾「賢いスポーツ少年を育てる」が間もなく大修館書店から出ます。子どもたちと親たちの「今」を切り口に、スポーツができることは何かを考えています。こちらもよろしくお願いします。