W杯日本代表予想-カメルーン戦

 W杯の開幕が近づきました。多くの方のご要望に応えて(笑)、日本代表の試合について大胆予想をしておきましょう。

 6月14日のカメルーン戦は苦戦は免れませんが勝利が期待できます。カメルーンをはじめ現在のアフリカの強国は、以前の自由奔放なプレーとは異なり、秩序だった組織プレーをこなせるようになっています。カメルーンも主力の多くがヨーロッパのビッグクラブで活躍していることから、緻密な組織プレーがこなせています。しかし、それが90分間継続しない傾向があります。どこかで気の抜けたプレーをしてしまう。そこを着実につければ1-0の勝利が望めます。実際、テストマッチでのカメルーンは不用意な失点が多い。チャンスはあります。

 日本は絶対に先制点を与えないこと。特に前半はたとえ攻撃が疎かになったとしても、最低でも0-0で終えねばなりません。多分、岡田監督は前半を守備的なシフトで闘い、カメルーンの集中力が切れてくる時間帯に勝負をしかけるプランを実行するのではないかと予測します。後半の中盤以降に得意の機動力と細かなパスワークでペナルティエリア近辺まで進出できれば、突破はできなくてもファウルを誘ってFKを獲得し、中村、本田のキックで得点という構図が最も現実的でしょう。あるいはセットプレーに中沢、闘莉王が飛び込んだところからの得点というパターンも考えられます。

 エトーの破壊力が心配です。しかしカメルーン代表では、前所属のバルセロナ、現所属のインテルのように、周囲の選手が緻密な「崩し」を用意してくれて、エトーが突破とシュートに全精力を傾けられるような状況にはなっていません。むしろ、苦し紛れに「エトー頼り」のパスを出してくる傾向がある。ですから、中沢、闘莉王がきちんと密着マークしていれば、そうそう何本も決定的なシュートを許すことはないと予想しています。

 最も考えたくないのは、日本が粘りに粘ってカメルーンの良さを封じ、得点も奪えないけれど、何とか0-0で試合終盤までさしかかり、0-0で勝ち点1を獲得できればまずまず、という場面まできたときに、それまで押さえていたエトーにわずかなチャンスを活かされサヨナラホームランのような得点を許すことです。何でそこを守りきれなかったの、と06年W杯オーストラリア戦を思い出させるような負け方をすることです。考えたくはないですが、これもありそうなパターンと思っています。

 同日、オランダ対デンマークが行われ、オランダが勝利するでしょう。私はグルーブ首位突破はオランダ、2位争いが日本とデンマークと考えています。ですので、日本はカメルーンから最低でも引き分けの勝ち点1を獲得してほしいと願っています。