もうやめましょう!オリンピック

  そもそも、庶民が何か言うと逮捕され、知らぬうちに処刑されてしまう(死刑執行率世界一)ような国で「平和の祭典」を開催すること自体、茶番そのものだったわけです。まったく雪が降らない場所に、無理やり人工雪を降らせて冬季大会を実施すること自体、茶番だったわけです。国の幹部に性的関係を強要された女子選手を、IOC会長が取りなすような行動をとる事自体、茶番だったわけです。

 その茶番劇が開催されて、ルール厳守という「宣言」のもと、スキージャンブでは何名もの競合選手が失格にされ、スケート・ショートトラックでは地元選手を勝たせるための露骨な失格処分が相次ぎました。

 そうですか、ルール厳守なのですね...と身構えていると、ドーピングした女子フィギュア選手は「15歳だから出場してもいい」という、新たなルールが示されました。そうですか、ではこれからは16歳までの選手ならドーピング強化しても出場までは許されるのですね。全世界の人々の前で前例を作ったのだから、次もそれを踏襲しなければフェアではありませんよね。

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 そもそも、国ぐるみでドーピングしているところの選手がどうして出場できるのですか?「やっていない選手もいるから」ですか? でも、やってない選手でも、出場するとなれけば、国家的に強化するわけですから、同じ事ではないでしょうか? ロシアという国に関わる人間は、永遠にスポーツ大会から締め出せばいいのではないでしょうか。開会が「盛り上がらない」から躊躇してるのですか?

 ともあれ、「あなたにドーピングがあった」と指摘されて、「でも15歳だから出でもいい」と許されて、しかし「メダル圏内に入ったら表彰式は行わない」と言われて、世界中から疑惑の目を向けられた果てに正気で演技できる15歳などいますか? そこまでして視聴率を稼いでアメリカのTV局のご機嫌とりたいですか?

 普段は完璧な演技をするワリエワ選手が、ジャンプのたびにぐらつき、転倒しするのを見て、個人を国威の道具にする悪徳大統領と、スポーツをカネまみれにして愚弄するIOCボッタクリ男爵に、彼女の人生が翻弄されたことを象徴しているように見えました。

 競技の場を自分たちで作り出せない選手たちは、それがどのような人々によって、どのように用意された場所であっても、黙ってプレーするしかありません。それでも、「人権に関する発言はしないように」などと釘を刺され、携帯から情報を盗み取られるからと使い捨ての端末を持って大会を過ごすことなど、もう二度とゴメンのはずです。  

 東京大会に続いて、オリンピックそのものが、いかに地に落ちた低俗なイベントになり下がったかを確認しました。これまでもそうした指摘は数多くありましたが、そのたびにアスリートたちの真摯なプレーがあることで暗い気持ちが押し込められてきました。しかし、その真摯なプレーでさえも「何かの力」でたびたび捻じ曲がるようであれば、それはもうスポーツの域を飛び出してしまうわけです。

 もうやめましょう、オリンピック。IOCなど解体しましょう。各競技関係者は、これからは競技ごとの世界大会、ワールドカップを開催していこうではありませんか。