揃いも揃って思考停止

 横浜市内の人工芝のサッカー場

 17:00~19:00の枠で社会人サッカーの公式戦をするための準備をしていると、前の15:00~17:00の枠を使っていた人たちが早々に引き上げてきます。どうやシニア世代の人たちのようで、時間枠の終了ギリギリまで試合をする元気がなく「もうここで十分」といった感じ。

 そこで、その方たちに「すみません。私たちは次の17:00からの利用者なのですが、皆さん、もう終わられたようなら、残りの時間、私たちがウォーミングアップのために使用してもよろしいでしょうか?」と尋ねると「ああ、どうぞどうぞ。私たちはもう使いませんから、ご自由にお使い下さい」と親切なお応え。

 いつもはコンクリートの道路でウォーミングアップしているので、グラウンドでまともにボールを蹴りながらウォーミングアップができるとは望外のプレゼント。「今日はラッキーだ」と喜びながらも、「念のために」とグラウンド事務所にその由、伝達にいきました。

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 「前の利用者の方々が早く終了し、ご厚意で残り時間を使っても良いと言われたので、利用時間前ですがウォーミングアップに使わせてもらいます」

 「いや、ダメです。許可は17:00~ですから」

 「~17:00までの利用者の方々が皆、もう終わったから使ってもいいと言っていますよ」

 「あなたたちの許可は17:00~ですから」

 「ほら、あのように68m~105mのグラウンドが広く開いています。対戦する二チームの30名近くの選手たちがコンクリートの通路ではなくあそこでウォーミングアップできれば、選手の怪我防止という点で有効ですし、本来、子どもや家族連れや高齢者も通る道路や広場をウォーミングアップで使う必要もなくなり、場所の安全な有効利用にもなるでしょう。

 「それを認めるとですね、全てのケースで認めなくてはならなくなる」

 「ばかばかしい。『あのケースでは、たまたま前の利用者がご厚意で許可し、合意が成立したから次の利用者が使ったのです』と説明すればいいだけの話じゃないですか。そうした事象に対処するのが管理の仕事ということでしょう。

 「私の一存では...」

 「あ~あ、マクドナルドの学生バイト以下だな、書いてあることを読み上げるだけかよ。思考停止だな。だったら、こうこうの決まりです、守って使って下さいと紙張っとけばいいだけで、あなたは給料貰って存在する必要ないだろ」(....以上の罵詈雑言は、私のココロの声で実際には発言していません・笑)

 ということで、両チーム合わせて約30名の選手たちは、広々と空いている68m~105mの人工芝のグラウンドを横目に、滑り台や遊具のあるコンクリートの広場で子どもやママたちを避けながらウォーミングアップしたのでした。

 使用権を持っている人が「どうぞお使い下さい」と言い、その厚意に感謝して十分な準備ができる喜びを感じる選手はじめ関係者がいて、大きなお兄さんたちがグラウンドに移動したので広場で思い切り遊べると喜ぶ子どもたちや家族連れがいて...その場にいた全ての人々が一人残らずハッピーになれるものを、「正式な許可が..とか、私の一存では..」などと「自分の仕事は張り紙と同じ」と宣言しているに等しい(笑)みっともない大人が一人いるだけで、全てが台無しになったのでした。

 翌日、この件をグラウンド管理の大元である市のしかるべき部署に連絡し「もう少し現場の事情に応じて対処できる柔軟性を認めてくれませんか? 」と訴えると。電話口の人は「ああ、そうなんですか、確かに言われるとおりですね...」と困惑。ついでに横浜市は370万人も人口がいるのに大人が使える市管理のグラウンドがたった7箇所しかなく、日曜日の倍率は100倍をはるかに超えていること、ウォーミングアップはコンリートの道路や駐車場で行っていること、などの実態を話すと、「そ、そうなんですか...」と絶句していました(笑)。

 まぁ担当が現場実態を把握していないことなどコームインの常態ですが、最後にダメ押しで予想通りの有り難い(笑)お言葉を賜りました。「私の立場ではこの場ではお応えできません。後日、折り返し連絡いたします」