それってあの国と同じ?

 知人の子どもが今春、入学するという小学校の話を聞いてびっくりしました。

 まず登校したら、校庭を横切るように歩いてはならず、決められたルートを通って教室に入るのだとか。筆箱に入れる鉛筆の濃さはこれこれで、本数は何本、赤鉛筆の数は何本。ただし赤ペンはNGで、ある学年になってから所持が許されるとのこと。その他、まぁ、ああしろ、こうしろ、この通りに、と決められたことでがんじがらめの様子。

 その話を聞いて私は思わず「それってまるで・・・じゃん」と叫んでしまいました。・・・に入るのは、将軍様の下、全てが国家に統制されているアノ国です。もちろん知人の子が入学する小学校ではかの国のように「将軍様マンセー」と崇拝を強要されてはいませんが、子供たちが皆、横並びにカッチリと統一された行動をとるように仕向けられている点では、ほとんどあの国と同じです。

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 まあ考えてみれば、日本の政治も一応『民主主義国家』を謳ってはいますが、実際はアベちゃんの一声で与党も官僚も「マンセー」と叫び、形だけの国会審議をして、ほどよい頃に「ではそろそろ」と何でも強行採決でゴリ押しして決めてきているわけです。つまりアベ将軍様が口に出せば最後は何でもまかり通る。

 アベちゃんの奥さんの影がちらつけば、普通は通らない学校の建設許可が下り、アベちゃんのお友達がやっている学校なら、普通は降りない認可が下りる。アベノミクスの効果を喧伝するためには、官僚は事実を曲げてウソの統計発表をする。日本の為政者たちがやっていることは、脅威だ脅威だといっている国の権力者とその後ろで作り笑顔で拍手している取り巻きたちの姿とほとんど変わらないわけです。

 サッカーの練習や試合でいろいろな学校の校庭やグラウンドを使わせて貰いますが「あれは禁止、これはダメ」とまぁ規制の多いこと。とにかく何でも禁止にして、枠の中でおとなしく羊の群れのように決められた方向に整然と動いていると安心する人たちが増えました。子どもたちもそんな環境に慣れきってしまい、どんなことにも「いいの?」と許可を確認するクセがついています。つまり自己判断を放棄して思考停止する傾向が強まっている。

 「決まり事だから」と、何ら疑問も持たず、矛盾にも気付かず、もちろんその理不尽さを指摘することなど到底なく、無条件で盲目的に従属する子どもたちを量産していきてたいのでしょうか? そんな子どもたちが成長すれば「キョーコーサイケツ?しょーがないじゃん、多い方が勝ちって決まってるんだから」と単純思考の大人になるんでしょうね。

 ああ恐ろしい。少なくともスポーツでは、そんな人間を育てないように最大の努力をしなければなりません。それは、まず、自分がどういうプレーをするのか、を自分で決めていくことから始まります。