ルールの精神とは?

 審判の不可解なジャッジ。毎年のことながら、今年度も早々にありました。
 まず小学4年生の試合。GKがバントキックした際、エリア外までボールを手で保持したとして、ハンドの反則、直接FKを決められてしまいました。
 実際は、手からボールが離れたのはエリア内で、キックしたのがエリア外。そもそもこのプレー、真横から見ている副審でなければ確認しようがない位置関係。しかし、主審は肥満体をグラウンド中央付近にとどめたまま、副審に確認せずホイッスルという状況、副審が旗を揚げていないのに、その位置から一体どうやって確認できたの?
 同じ試合で中央を突破されそうになった場面、追いついたDFが併走状態から相手ボールをカットしたら、ホイッスル。後ろからのタックルではなく、しっかりボールを奪い、相手の足をトリッブしているわけでもないのになぜ?それ何という反則?これもまた直接FKを決められました。これらのジャッジで2失点したものの、5点奪っていたので勝ちましたが、とても後味が悪い勝利。
[ 別の試合、あ~あまた主審アイツかよ(悲)。
 我がチームの猛攻に相手DFが両手でボールに飛びついて得点を阻止。意図的ハンドで決定機の阻止ですから、世界中どこでも疑問の余地なくレッドカード。しかし出されたカードはイエロー。ええ~~~~~~~~どういうルール?自分で新しいルール作っちゃだめでしょ。
 そしてまだ前回と同じような場面。中央のDFをカバーしたサイドバックが、しっかりボールだけを蹴出したのに、競り合っていた相手が倒れ込んだらホイッスル、PK。ええ~~~~。PKを貰った相手も「え、ホント」とビックリした様子。子どもは正直ですからね。自分が倒されたとはぜんぜん思っていないわけです。
 結局、大会6試合で3失点したのですが、その全てが同じ審判の不可解なジャッジによるもの。どうやらその審判のチームは我がチームに続いてグルーブ2位通過を狙っていたようで、我がチームが負けると都合が良い星勘定だったよう。なるほどね。久々ですね、こんな「あからさま」
 その3日後、成人の試合。開始わずか3分。CKからの混戦でボールをクリアしようとした場面、弾んだボールをジャンブ気味の姿勢でキックした際、ボールがその選手がバランスを取るために振り上げた自分の手に当たって(かすめて、といった程度)跳んでいった場面、ピー、PK。
 手で扱う「ハンドリング」の概念とはほど遠い状況、ボールが手をかすめたことが結果としてこちらの有利または相手の不利になる要素もまったくない。ハンドリングを禁止するルールの趣旨からして、重大な判定であるPKを相手に与えるほどのプレーなの????
 試合後、主審に質問すると「手が不用意な位置にあった」ことがPK判定を下した要因とのこと。不用意な位置って、DFが相手のキックを防御しにいく際の話では? タックルに行った時、結果として広げた手にボールを当てて防いでしまうあのプレー。それを「不用意な位置にあった手」としてハンドを取るなら誰でも納得。
 しかし、キックする際にバランスを取るために上げた自分の手を「不用意な位置」とするってどういう概念? 主審殿、もしかしたら「不用意な位置」という言葉ばかりが先走っていて、「手を用いてプレーしてはいけない」というルールの精神を忘れてはませんか?
 その数分後、サイドバックが併走する相手のボールをタックルで蹴出した場面。そう、先ほどの4年生のプレーと同じ。ボールはきちんと蹴り出されていて、DFが相手を蹴ることもな足をくトリッブすることもない。しかし競り合いで両者倒れたらピー、PK。
 さきほどのハンドにしても、このタックルにしても、成人チームの場合、際どいプレーでは大抵は主審の判定の前に相手選手の強いアピールがあるもの、ハンド!!!とか、ひっかけてる!!とか、PK!!!とか。しかし今回、いずれも相手からのアピールはなし。だからPK判定をもらって相手も「え、マジ!?」と驚く。その場に居合わせた何十人もの選手、関係者の中で、主審ただ一人だけが納得している様子。
 開始十数分で2PK。もうこの時点で試合は壊れました。
 4年生の大会では全勝できたものの、ひどいジャッジで結果オーライとも思えず、とても後味の悪い思いをしました。成人の試合では、相手の巧みな技、練られた戦術、鍛えられた身体に屈したのなら、素直に「参りました」という気持ちになりますが、対戦相手も試合後「あれ不可解だったよね」と言うような判定で開始十数分に試合の流れが決定づけられてしまうと、さすがに素直に「参りました」とは言えません。
 サッカーを愛する者が集って競う貴重な時間ですから、勝っても負けても試合後はすがすがしい気分で家路につきたいものです。多くの人間が不可解な判定でそれを「台無し」にされました。