ああ「決め切れない」ニッポン

 トゥーロン国際大会U-23代表が散々な結果になっています。しばらく前に五輪アジア予選を突破した時「インターナショナルレベルではわからない」とこの欄で指摘しましたが、やはり心配したとおりでした。一クラス下のチームを送った相手にも勝てないのですから事態は深刻です。
 決定機に決め切れない...。守備の連携の乱れ...。各メディアがその原因を指摘していますが、これって「サッカーで何より一番大事なところ」じゃないですか!?。極端な話、他はどうでもいいからゴール前できっちり守って、チャンスできちんと決めていれば、他はどうでもいいわけですよね、サッカーって(笑)。その優先順位の一番と二番がダメということは、チームとしてどうしようもないということじゃないですか(笑)。
 またその話か...と言われるほど繰り返し言っているのですが「決定機に決め切れない」という課題は98年フランスW杯に初出場した時に岡田監督が改善を求めてレポートしていること。あれから18年。まだ同じこと言ってるんですね。いっそもう「決め切れない」ことは日本サッカーの「お家芸」としてしまってはどうですか(笑)。「決め切れない」サッカーで世界に挑む日本サッカー...なんてね。
 「決め切れない」ことは女子バレーボールも同じ。少し前に「リオ最終予選」なるものを見ましたが「このセットを取れば」「この一点をとれば」という場面でことごとくミス。サーブを入れなかったりスバイクを外したり...。逆に相手はそういう場面をしぶとくもっていきます。何なんだこの差は!?
 そもそもサッカーと違って、負けても負けても何度も何度もいろいろな大会で五輪出場のチャンスがある方式事態が???。今回も「このセットを取れば」というセットをリードしながら最後に逆転されて落としたので「もうだめ?」と思いきや、今度は次のセットを取れば、次の試合に勝てば、みたいに「泣きの一回」みたいなチャンスが次々に回ってきてあれれ?という感じ。
 結局、日本が出場権を獲得する試合の相手はすでに予選突破を決めていてモチベーションが高くない状態。ガチに勝負してもぎ取った、という印象はまったくありません。
 もしかして、これって最初からそういうこと想定した組み合わせ、試合順になっているんじゃないの?と勘ぐりたくなりますよね。まぁ、そもそも、日本が五輪に出られるか否かが決まるような重大な大会を日本で開催する時点で???は結構あるわけですから、そんなこと言ってもしょうがないわけですよね(笑)。
 こうやって、いつもいつも日本のTV局のチカラにモノを言わせて、ジャニーズまで呼んで、体育館全体で日本コールという圧倒的に日本が有利な状況を用意してあげているということは、見方を変えると、ライバル国のメンタルの強さ、逆境での強さを毎回、育ているということです。あからさまな日本びいきを設定することが、かえって相手をより逞しくし、日本のメンタルを弱くして決定機に「決め切れない」選手を輩出し続けているのではないでしょうか。バカげたことです。