監督に責任とらせて済むことではない

 日本代表はアジア杯で苦戦しています。W杯予選シンガボール戦も含めて、期待したほどではない試合内容に、早くもハリルホジッチ監督の手腕をうんぬんする声がでているとか...。
 しかし!!!私がずっーーーーと前から言っていることですが、代表監督の首を代えても同じです。そんな簡単なことで修正されるものじゃないんです、日本サッカーの抱える問題は。
 ファンの皆さんは皆「どうして勝てないの??」と不思議に思っているでしょうが、誰よりも一番その気持ちになっているのはハリルホジッチ監督自身ではないでしょうか?。やる気満々でチームを引き受けたのに、これほど日本の選手が何もかもダメだとは想像だにしていなかってのでは?
 ポゼションばかりではなく、タテも大事だと言えば、相手が厚く守っていてもタテにばかり行くし、少しでもブロックされる恐れがあるとシュートから逃げてバスするし、万全の体制で打ったシュートは外れるし、ゴール前の大事なところでは簡単に競り負けるし...監督自身、ベンチ前で「いったいどうなっているの?」という絶望ともとれるような顔をしていましたよね。
 足元でコネコネして、どうでもいい場所で何本もバスつないで、手数がかかっていれば「いい攻撃」「美しい攻撃」「オシャレなサッカー」とする声。これ、メディア関係者、そしてファンに浸透しているバカバカしいファンタジー。そうした偏狭な価値観に囲まれて、そういうプレーが評価される世界で育った選手たちなのだから、そういうプレーしかできないのは当たりまえ。そしてそれが、アジアでも世界でも戦えないプレーだというだけです。
 そうした根本的な過ちに気付かず、例えば監督など、誰かに責任をなすりつけて「アイツが悪かったから」とゴマカし続ける体質が進歩を止めているのです。「美しい」だとか「オシャレ」だとか、きいた風な評論をしているうちは、韓国の当たりや北朝鮮の高さには勝てないでしょう。
 忘れてはならないことは、その韓国の当たりだって、北朝鮮の高さだって、W杯に行けば、全然、武器なんてものにはならないレベルだということ。