本番前に...。

  ザンビア、いいチームでしたね。途中までは、こんないいチームがどうしてW杯に出られないの?と疑問に思いましたが、終盤のペースダウンを見てうなづけました。つまり、とても好チームだけれど、タフな試合をきちんと勝ち切れない、ということ。同点にした後のキックオフ直後にワンプレーで日本に勝ち越し点を献上するのですから...これでは厳しい予選は勝ち抜けない。
 裏返すと、W杯に出場してくるようなチームは、こういうバタバタの試合をしない手堅さがある、ということでしょう。本番ではどのチームもテストマッチとは違い、勝負に徹したサッカーをしてきます。2点リードされたら、まず逆転は無理でしょうね。1点でも難しいでしょう。
 W杯を前にして、日本の攻撃はかつてないほど積極性があると感じます。まだまだシュートに対する躊躇はありますが、少なくとも責任回避、他人任せのパスは随分と減りました。ただその分、守備の脆さも気になります。打って出るということは、その分、ガードも空くということ。相手に当てるパンチは増えるけれど、打たれるパンチも多くなる。
 ここのところハデな取り合いの試合が続いていますね。見ている分には、結果として勝っていますから楽しくていいのですが、世界最高峰の大会に向けてそれで大丈夫?という気持ちになってきます。高校サッカーじゃあるまいし、ちょっと勝負師としての成熟度が....という気がします。
  それにしてもまぁ....大久保のシュートは凄かったですね。長年、日本代表を見続けていますが、歴代ゴールのベスト10に入るんじゃないですかね。あれが本大会でも出れば....と思います。
 大久保は本当に選手として見事に脱皮して、一つ上のステージに上がりましたね。ただ、その境地に達したのが30歳を超えてから、というところが実にもったいない。あと10年早ければ....いや例えば4年早ければ、南アフリカでパラグァイに勝てたかもしれないですね。
 ある意味では、大久保の本当の才能はここ1~2年まではずっと目覚めていなかったわけです。その間ずっと、どうしてたのよ...という疑問も湧きますね。育成、指導、経験...この良きバランスが必用なのでしょう...。きっと今頃、アイツが今、活躍しているのはオレがアドバイスしたからだ、と言っている人が何人もでてきているのでしょうね(笑)。