やっぱりね

 暴力指導者の摘発がすすんでいます。ついに柔道では全日本女子代表監督が辞任に追い込まれました。
 いい機会なので(変な表現ですが)、最近ことある事にいろいろなスポーツ種目経験者に「桜宮高校みたいな話、あなたのところでも普通にあったでしょ」と聞いています。話を聞いたのは、いわゆる無名の弱小校出身者から全国大会で名をはせた人までさまざまですが、皆一様に「はい、当然」と即答(笑)です。クツで殴られたとか、バットで叩かれてお尻がしびれたとか、怒って椅子をグラウンドに投げ入れられたとか....なんでまぁこうスポーツ顧問というのは狂犬のような御仁が多いのでしょうね。みな「セイセイ」なのですよ。
 やっばりな、と思ったのは、サッカーで何度も全国を制覇したことのある強豪校出身の元日本代表選手の話。その選手は高校時代、皆がよく知っている名将と言われる顧問監督に、ビンタを連続されながらタッチラインからタッチラインまで(68mあります!!!!)後ずさりをしたことがあるとのこと。
 へぇー。桜宮高校の30発ビンタにも驚かされましたが、今度は68m行進ビンタですか。驚きや呆れを通り越して、こうなるともう笑ってしまいますね。180cm台の大柄なあの選手を68mもビンタして歩き続ける教師監督の推進力(笑)も大したものだ。そういえば、その高校のプレースタイルも相手をビンタしながらなぎ倒すようなイメージだったな~(笑)。
 前回も振れましたが、こうして一般社会では「異常」と思えるようなことを日常的に平気でやらねば全国を制覇することは出来ない....というような歪んだ通説がまかりとおっているのが日本の学生スポーツ界。だから生徒もその「異常」こそが全国への近道と納得してしまうようなことが起きてくる。困ったものです。
 今、各スポーツ種目の強豪校では、指導者たちが戦々恐々としているのではないでしょうか。いつ、自分の理不尽な指導が教え子たちから摘発されるのだろうと....。どうせなら、今現在の話ばかりでなく、過去にも遡って、あの時こんなことされた、という摘発もどんどん行ったらどうですかね。えっ、そんなことしたら、いわゆる学校スポーツの名将なんていなくなっちゃう?(笑)。