プロか!?

 東北の私立高校の陸上部員が10名も揃って愛知の高校に転校することがわかりました。転校元も転校先も、全国大会の常連校とのこと。転校の理由は、監督の退任と震災による練習環境の悪化だそうです。監督はなかなか結果が出せないことで引責辞任するとのことです。
 ものすごく、おかしな話しでしょう。そう思いませんか。

 オマエらは揃ってプロか?と聞きたくなる。
 まぁ実際、プロなんですけね。10人のほとんどが陸上特待生、つまり、勉強は不問で陸上の記録のみで入学を許可された者たちです。現金を受け取っていないだけで(いやいやウラでは判りませんけど....栄養費、支度金など、なんでもアリですから)、スポーツの技能で世の中を渡っているのだから、まぎれもないプロですよ。
 監督が代わるから、練習環境が悪くなったから、今のチームに見切りをつけて別のチームに入る...プロの発想としてはよくあることですが、曲がりなりにも学校で学ぶ高校生でしょ、君たち。
 学校は教育の場です。だから学校で行われるスポーツ活動も教育です。教育なら、監督が代わっても、練習環境が悪化しても、それをどのように乗り越えるかを指導していくことに意味があるはずです。「とっとと美味しい条件が整っている方に乗り換える」ことを平気で認めることは教育ではないはずです。
 受け入れる高校も随分と鉄面皮。勝てるようになれば何でもアリですか。ごそっと10人が移ってくることで、もう少しでレギュラー出場という選手があっさりと切り捨てられる、そういうことを指導者として何の苦も無く受け入れられるのですか。教師の端くれなら、「そういうことはできかねます」とお断りするのが人生を培っていく人間のあるべき姿でしょう。
 転校を決めた選手とその家族、受け入れる学校とその教員。どいつもこいつも魂が腐っている。環境が良ければ勝てると勘違いしている輩は、ハンマー投げ室伏広治選手がどんなに独創的な努力と研究を重ねて体格のハンディを克服しているか、よ~く勉強すべきでしょう。あっそうか、バカだから特待生なんだっけ。